プレゼンの最後を「ご清聴ありがとうございました」スライドで締めくくるのはルール化していると言ってもいいくらい浸透していますが、一方で、「ご清聴ありがとうございました」スライドは不要!と言い切る論調の記事も多いですね。「ご清聴ありがとうございました」スライドは必要か?不要か? 結論を言えば、どちらでもOKでしょう。問題はプレゼン全体の流れに適しているかどうかです。
個人の自己紹介スライドや企画・意見の発表プレゼンなら、内容のまとめをクドく繰り返すよりは「ご清聴ありがとうございました」スライドであっさり終わった方が印象が良いでしょう。ビジネス上の売り込みプレゼンでは最後のスライドはセールスポイントをアピールするのに使い、視聴してもらったお礼は口頭で伝えた方がいいかもしれません。プレゼンの流れを検討して判断しましょう。
本記事では「ご清聴ありがとうございました」の意味と使い方、PowerPoint(パワポ)で「ご清聴ありがとうございました」スライドを使ってプレゼンの最後をおしゃれに締めくくる方法を図解します。また、併せて「ご清聴ありがとうございました」のフリー素材を配布します。ダウンロードしてご利用下さい。
「ご清聴ありがとうございました」とは?
この言葉は多くの聴衆に対して「私の話を最後まで聞いていただき、ありがとうございました」とお礼を述べる際の定型文です。日本の定型文は耳ざわりがよく、風のように通り抜ける便利な文章です。印象には残りませんが、スピーチや演説を後味良く締めくくる力を持っています。
同じ読みで漢字も似ているため混同されやすいのが「ご静聴」です。「ご清聴」と「ご静聴」は意味も使い方も全く違いますので注意が必要です。「ご静聴」は「静かに聞いてね!」を丁寧に表現した言葉で、「お静かに願います!」や「ご静粛に!」と同じ意味で使われます。「ご静聴」は丁寧ではあっても、相手に指示する意を含むので使い方を間違えると失礼になります。
「ご清聴ありがとうございました」を別の言い方に置き換えたい
「ご清聴ありがとうございました」だけでは簡単過ぎる、もう少し別の表現にしたい、という時の参考例を上げています。スライドには普通に「ご清聴ありがとうございました」と表示し、口頭で別の言い方を用いる場合にも参考にして下さい。
- プレゼンを締めくくる言葉の例
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- 拙い進行に最後までお付き合いいただきまして、誠にありがとうございました
- 以上を持ちまして発表を終了致します。皆様のご清聴に心より感謝申し上げます
- 最後になりましたが、貴重なお時間を賜りましたことに心よりお礼を申し上げます
- 終了致します。本日はありがとうございました
- 英語の例
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- Thank you for listening.(お聞きいただき、ありがとうございました)
- Thank you for very much your attention.(ご清聴、誠にありがとうございました)
- Thank you for your patience.(お時間を割いていただき、ありがとうございました)
ご清聴ありがとうございましたスライドの2枚構成でプレゼンの最後をおしゃれに締めくくる方法
プレゼンの内容説明が終わって、いきなり「ご清聴ありがとうございました」スライドが表示されると、やはり唐突な印象を与えてしまいます。プレゼンを締めくくる最後のスライドは、できれば2枚構成にすることをおすすめします。以下の例では、「ご清聴ありがとうございました」スライドの一つ前に目次スライドを置いて、発表内容の余韻を残しつつ締めの言葉に誘うよう演出しています。
- 「ご清聴ありがとうございました」スライドの一つ前のスライドに目次・連絡先・キャンペーン等の案内文などを掲載します。
- 2枚のスライドの切り換えを「画面切り換え」効果を使ってつなげます。「ご清聴ありがとうございました」スライドを表示し、「画面切り換え」タブで「カーテン」を選びます。
この例では「目次」スライドと「ご清聴ありがとうございました」スライドに一体感を演出するために、「目次」スライドが真ん中で分かれて揺れながら左右に退く効果を付けました。
ご清聴ありがとうございました・Thank you for listeningフリー素材PNGダウンロード
「ご清聴ありがとうございました」のイラストと、英語の「Thank you for listening」のイラスト(PNG形式)を無料で配布しています。見本の画像下にある「ダウンロード(PNG)」ボタンをクリックすると大きな画像が表示されます。画像上で右クリックして、パソコンやスマホにダウンロードしてご利用下さい。
ご清聴ありがとうございました | ||
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Thank you for listening | ||
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「ご清聴ありがとうございました」スライドは使い方次第で印象アップ
たった一つの文章でスライド1枚無駄に使っているということで、「ご清聴ありがとうございました」スライドを「要らない!」と決めつけるのは間違いです。日本には形式を重んじる文化があり、始めと終わりは正攻法でいった方が良い印象を持たれます。もちろん、斬新な構成は高い評価を得られますが、失敗のリスクも大きいでしょう。
「ご清聴ありがとうございました」スライドを活かす方法は色々あります。本記事で紹介したようにPowerPointの画面切り換え効果で聴衆の目を引く工夫もできます。プレゼンの最後を気持ちよく締めくくるために、「ご清聴ありがとうございました」スライドの使い方をもう一度見直してみて下さい。本記事が参考になりましたら幸いです。