Excel(エクセル)JIS関数の使い方|半角文字を全角に変換する
使用関数:JIS、EXACT
JIS関数とは?
JIS関数は半角で入力された文字や文字列を全角に変換する機能を持っています。英数字・カタカナ・記号を対象に半角から全角に変換する関数です。
全角/半角とは?
コンピューターで入力する縦横比1:1の文字を「全角」、縦横比1:0.5の文字を「半角」といいます。バイト数で言うと、全角は2バイト文字、半角は1バイト文字です。
JISの読み方と意味
JISはJapanese Industrial Standardsの略で、ジスと読みます。 JIS(日本工業規格)が定めた日本語の文字コードの一つです。
JIS関数の基本的な使い方
JIS関数はセル内の半角をそのまま全角に置き換えるわけではありません。別セルに変換された文字列を表示させることになります。
全角文字列を表示させるセルを選択して、「数式」タブ→「関数ライブラリ」→「文字列操作」→JISをクリックします。
JIS関数の引数は「文字列」1つです。
引数「文字列」には半角の文字列、または半角の混じった文字列の入ったセルを指定します。
半角の英数字・カタカナ・記号・スペースなどが全角に変換され、漢字とひらがなはそのままで返されます。
EXACT関数とJIS関数を組み合わせた応用例
以下の社名のフリガナは半角カタカナで、読みの正誤はチェックされていません。その右隣に列を設け、全角で入力された、正式な読みのフリガナをペーストしました。この2列のフリガナの読みを比較してミスを洗い出したいと思います。
EXACTは文字列を比較して論理値(TRUE、FALSE)を返す関数です。ここにJIS関数でカタカナを半角から全角に変換する数式をネストしてミスをチェックします。
TRUEと表示されれば正しいフリガナ、FALSEと表示されれば誤ったフリガナであることが分かります。
(※条件付き書式でFALSEと表示されるとセルに色が付くようにしてあります)
数式: =EXACT(JIS(B2),C2)
Microsoft365やExcel2019~などスピルが機能している場合は、文字列に単独セルではなく、セル範囲(この例ではB2:B6、C2:C6)を指定して一括で答えを取得できます。上記例では=EXACT(JIS(B2:B6),C2:C6)という数式になります。
Excelで文字を変換する関数の一覧
Excelの文字列操作関数には文字を半角・全角・大文字・小文字などに変換する関数が揃っています。
大文字↔小文字へ変換する関数
関数名 | 機能 |
---|---|
UPPER LOWER PROPER |
小文字を大文字に変換する |
大文字を小文字に変換する | |
先頭文字を大文字に変換する |
全角↔半角へ変換する関数
関数名 | 機能 |
---|---|
ASC | 全角文字を半角に変換する |
JIS | 半角文字を全角に変換する |
ローマ数字↔数値に変換する関数
関数名 | 機能 |
---|---|
ROMAN ARABIC |
数値をローマ数字に変換する |
ローマ数字を数値に変換する |
通貨表記、桁数表記へ変換する関数
関数名 | 機能 |
---|---|
FIXED | 数値を四捨五入して桁区切り記号(カンマ)を付ける |
YEN DOLLAR BAHTTEXT |
数値を四捨五入して¥と桁区切り記号を付ける |
数値を四捨五入して$と桁区切り記号を付ける | |
数値をタイの通貨表記に変換する |