Excel(エクセル)大文字↔小文字の変換|UPPER、LOWER、PROPER関数
Excelでアルファベット(英字・ローマ字)を大文字から小文字へ、小文字から大文字へ変換する関数、文字列の先頭文字だけ大文字に、他は小文字に変換する関数について分かりやすく解説します。
使用関数:UPPER、LOWER、PROPER
小文字から大文字へ変換するUPPER関数
UPPER関数はアルファベット(英字・ローマ字)の文字列を大文字に統一します。漢字・かな・数字・記号はそのまま返されます。
UPPERの読み方と意味
UPPERは「上へ」を表す英語で、アッパーと読みます。 Excel関数のUPPERは小さい(下)方を大きい(上)方へ引き上げる意味で、小文字から大文字への変換を示しています。
UPPER関数の使い方
アルファベットの全角・小文字の文字列をUPPER関数とASC関数で半角の大文字に変換します。
変換後の文字列を表示させるセルを選択して、「数式」タブ→「関数ライブラリ」→「文字列操作」→UPPERをクリックします。
UPPER関数の引数「文字列」に文字を半角に変換するASC関数をネストします。
全角・小文字の文字列がUPPER関数とASC関数で半角の大文字に変換されました。
数式 =UPPER(ASC(A2))
大文字から小文字へ変換するLOWER関数
LOWER関数はアルファベット(英字・ローマ字)の文字列を小文字に統一します。漢字・かな・数字・記号はそのまま返されます。
LOWERの読み方と意味
LOWERは「下へ」を表す英語で、ロウアーと読みます。 Excel関数のLOWERは大きい(上)方を小さい(下)方へ引き下げる意味で、大文字から小文字への変換を示しています。
LOWER関数の使い方
大文字と小文字が混在するアカウントから、全て小文字のメールアドレスを作成します。
変換後の文字列を表示させるセルを選択して、「数式」タブ→「関数ライブラリ」→「文字列操作」→LOWERをクリックします。
LOWER関数の引数「文字列」にアカウントのセルを指定し、文字列を半角にします。
LOWER関数の数式に結合演算子&で続けて「”@”」と入力、更にドメインのセルを絶対参照でつなげます。
下までオートフィルコピーして完了です。LOWER関数でメールアドレスが作成できました。
数式 =LOWER(A5)&“@”&$B$2
先頭の文字を大文字に、2文字目以降は小文字に変換するPROPER関数
PROPER関数はアルファベット(英字・ローマ字)の文字列の先頭の文字を大文字に、後は小文字に統一します。漢字・かな・数字・記号はそのまま返されます。
PROPERの読み方と意味
PROPERは「固有の」を表す英語で、プロパーと読みます。 Excel関数のPROPERは固有名詞の意味で、英語(ローマ字)表記では原則として苗字や名前など固有名詞の最初の1文字を大文字にします。
PROPER関数の使い方
小文字のアルファベット表記の苗字と名前をPROPER関数で先頭文字だけ大文字に変換します。
変換後の文字列を表示させるセルを選択して、「数式」タブ→「関数ライブラリ」→「文字列操作」→PROPERをクリックします。
PROPER関数の引数「文字列」に名前の最初のセルをクリックで指定します。
ローマ字の苗字と名前がPROPER関数で最初の文字だけ大文字に、その他の文字が小文字に変換されました。
数式 =PROPER(A2)
大文字から小文字、小文字から大文字へ一括で変換
オートフィルコピーも一括変換と言える優れた操作ですが、Excel2019から装備されたスピル機能は最初のセルに数式を入力した時点で他のセル範囲の戻り値が一括で表示されます。
例として、UPPER関数で以下の小文字を大文字に変換させる場合、引数「文字列」に複数のセル範囲を指定すれば、小文字から大文字の変換が全セル範囲で一括で計算されます。
ページの上で例にしたLOWER関数でメールアドレスを作る数式も、引数に複数のセル範囲をまとめて指定することで大文字から小文字へ一括変換できます。連結するドメインのセルも絶対参照にする必要はありません。
Excelで文字を変換する関数の一覧
Excelの文字列操作関数には文字を半角・全角・大文字・小文字などに変換する関数が揃っています。
大文字↔小文字へ変換する関数
関数名 | 機能 |
---|---|
UPPER LOWER PROPER |
小文字を大文字に変換する |
大文字を小文字に変換する | |
先頭文字を大文字に変換する |
全角↔半角へ変換する関数
関数名 | 機能 |
---|---|
ASC | 全角文字を半角に変換する |
JIS | 半角文字を全角に変換する |
ローマ数字↔数値に変換する関数
関数名 | 機能 |
---|---|
ROMAN ARABIC |
数値をローマ数字に変換する |
ローマ数字を数値に変換する |
通貨表記、桁数表記へ変換する関数
関数名 | 機能 |
---|---|
FIXED | 数値を四捨五入して桁区切り記号(カンマ)を付ける |
YEN DOLLAR BAHTTEXT |
数値を四捨五入して¥と桁区切り記号を付ける |
数値を四捨五入して$と桁区切り記号を付ける | |
数値をタイの通貨表記に変換する |