#NUM!とは?Excelでこのエラーが出る意味と回避する方法

#NUM!とは?Excelでこのエラーが出る意味と回避する方法
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※ Microsoft365(旧Office365)Excelの画像で解説しています。

NUMとは数を意味する「Number(読み:ナンバー)」の略であり、#NUM!は数値に関するエラーを意味します。Excelで#NUM!エラーが出る原因は「数式に適切でない数値が指定されている」ためです。

#NUM!エラーの発生は具体的には以下のような原因が挙げられます。

数式の計算結果がExcelで扱える最大数・最小数の数値を超えている
Excelで計算できる最大値は 1*10307、最小値は-1*10307です。Excelでは、これを超えた数値の計算はできないため、#NUM!エラーが返されます。

これを回避するためには、整数または小数点以下の桁数を増減するなどしてExcelの最大値・最小値を超えない結果が表示されるようにします。
数式の引数に無効な数値が指定されている
投資の利回りを比較するのに使うIRR関数を例にします。定期的なキャッシュフローの範囲を指定した数式で#NUM!エラーが出ています。原因はIRR関数の引数「範囲」の初期投資の数値がマイナスであるべきなのに「-」記号を付け忘れたためです。IRR関数の範囲には負数と正数が含まれている必要があり、「無効な数値」として#NUM!エラーが返っています。

この場合は数式の無効な引数を有効な数値に手直しすることで解決します。

#NUM!エラー1

この他にも「日付」を扱う関数で引数にマイナスの数値を指定した場合なども「無効な数値」として#NUM!エラーが返ります。例:=DAY(-12345)

関数を使う際は、引数の指定に間違いがないか確認することが#NUM!エラーの回避につながります。
#NUM!エラーのポイント
  • #NUM!は数値に関するエラーを意味する
  • Excelで計算できる最大値と最小値を超えた結果は#NUM!エラーになる
  • 関数の引数に指定した数値に不備があると「無効な数値」として#NUM!エラーになる

Excelのエラー一覧

エラー値を知って、Excelを使いこなそう!
エラー表示 読み方 エラーの意味と原因
#DIV/0! ディバイド‐パイ‐ゼロ 0除算エラー。ある数値を0で割り算した時に表示されるエラー。Excelでは0、空白が除数になると#DIV/0!が返る
#VALUE! バリュー 数式に入力した(または参照した)値の形式が間違っている時に表示されるエラー
#N/A ノー・アサイン VLOOKUP・XLOOKUPなどの検索関数で検索値が見つからない時に表示されるエラー
#REF! リファレンス 数式での参照が正しくない、参照するセル範囲が無効である時に表示されるエラー
#NAME? ネーム 関数名や参照したセルやセル範囲に定義された名前が無効である時に表示されるエラー
#NUM! ナンバー 数式に入力(または参照)されている数値が無効である時に表示されるエラー
#NULL! ヌル 半角スペース(参照演算子)で指定した複数の範囲に共通部分がない時に表示されるエラー
#スピル!(#SPILL!) スピル 複数の結果を一括で表示できるスピル機能を妨げる不具合がある時に表示されるエラー ※Microsoft365(旧Office365)、Excel2019、2021対応
記号文字 読み方 詳細
#### ナンバーサイン 日付のセルにマイナスの数値を入力、または桁数の多い数値を入力した時に表示される。俗にシャープシャープとも呼ばれる
nE+n n掛ける10のn乗 Excelで大きすぎる・小さすぎる数値を入力、または12桁以上の数値を入力した時に表示される。指数表示
エラー処理の関数 読み方 詳細
IFNA関数 イフ・エヌ・エー VLOOKUP・XLOOKUPなどの検索関数で検索値が未入力の場合に#N/Aエラーを指定した値に置き換える
IFERROR関数 イフ・エラー 未入力から発生するようなエラーを指定した値に置き換える
ISERROR関数 イズ・エラー エラー値かどうかを判定し、論理値(TRUE・FALSE)で返す ※Excel2003以前のバージョンでIFERRORの代替で使われる事が多い
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