Excelで日付や桁数の多い数字が####やE+などに変換される原因と直し方

Excelで日付や桁数の多い数字が####やE+などに変換される原因と直し方
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※ Microsoft365(旧Office365)Excelの画像で解説しています。

Excelでシャープの羅列「####」、または数値とE+を組み合わせた「1.23E+10」など、おかしな表記に変換されてしまうのは以下のような場合です。

  • セルに列幅を超える桁数の数字を入力した場合
  • 表示形式が「日付」のセルにマイナスの数値を入力した場合
  • 年・月・日の区切りを付けずに「日付」を入力した場合

シャープ「####」や「E+」に変換される原因【1】セルに列幅を超える桁数の数字を入力した

単価✕個数の数式が入った金額の列が「####」になる

通常、表やテーブルは表組みの段階で列幅が固定されます。「単価✕個数」というような数式が入った「金額」の列に十分な幅がないと「####」が表示されます。
Excelでシャープ「####」や「E+」に変換される1

多い桁数の数字を入力すると「1.23E+10」などの記号に変換される

Excelでは新しい空白のスプレッドシートでセルに数字を入力すると、11桁までなら自動でセルの幅が広がり、そのままの数字が表示されます。但し、数字を入力する前に手動で列の幅を変えた場合、その列幅が固定されるため、幅のサイズより多い桁数の数字は「1.23E+10」などに置き換えられて表示されます。
Excelでシャープ「####」や「E+」に変換される2

直し方:列番号の境界線をダブルクリック

どちらの場合も列幅を広げることで「####」または「1.23E+10」などの桁数表示を消して、入力値をそのまま表示させることができます。

「####」などが表示されているセルの列番号の右端の境界線をダブルクリックすると、最適な列幅に調整できます。
Excelでシャープ「####」や「E+」に変換される3
セルをドラッグして列幅を任意の大きさに広げることもできます。

12桁以上の数字を入力すると「1.23457E+11」などの記号に変換される

Excelでは12桁以上の数字を入力すると「1.23457E+11」などの数値+記号に変換されます。12桁以上の数字を入力して変換された表記は列幅を広げても直りません

Excelでシャープ「####」や「E+」に変換される4

この表記のまま、数値をセル参照で計算に使うことはできます。

直し方:表示形式を「標準」から「数値」に変更する

「1.23457E+11」などの表記は、表示形式が「標準」の場合に表示されます。表示形式を「数値」に変更すれば、12桁以上の数字がそのまま表示されます。
Excelでシャープ「####」や「E+」に変換される5

シャープ「####」や「E+」に変換される原因【2】表示形式が「日付」のセルにマイナスの数値を入力した

負の数値を入力するとシャープ「####」に変換される

シャープ「####」の出ているセルにポイントして、「負であるか、大きすぎる日付および時間は######と表示されます。」という説明文がポップアップされる場合は、そのセルまたはセルのある列に「日付」の表示形式が設定されています。知らずにマイナスの数値を入力したり、マイナスの数値が返る数式を入力するとシャープ「####」の表記に変換されます。
Excelでシャープ「####」や「E+」に変換される6

直し方:表示形式を「標準」に変える

表示形式が「日付」になっていることが原因なので、該当するセルか列全体を選択して「ホーム」タブの「数値」グループにあるプルダウンから表示形式を「標準」に変更します。
Excelでシャープ「####」や「E+」に変換される7


日付計算の数式で負の数値が返るとシャープ「####」に変換される

日付計算で、例えば、過去の日付から今日の日付を引き算したような数式を入力すると「####」が表示されます。

Excelでシャープ「####」や「E+」に変換される8

Excelの日付は正の数値である必要があります。マイナスの数値は日付として認識されないため、「####」に変換されます。

直し方:数式を手直しする

この場合は、数式の参照セルを指定し間違えたか、日付の年号・月・日を入力し間違えた可能性が高いと思われます。数式そのものを直して、マイナスの数値が返らないようにします。

シャープ「####」や「E+」に変換される原因【3】年・月・日の区切り「/」を付けずに「日付」を入力した

年・月・日をスラッシュ「/」で区切らずに日付を入力するとシャープ「####」に変換される

例えば、表示形式が「日付」になっているセルに、日付をスラッシュやハイフンで区切らずに「20231231」と入力すると、Excelはこれをシリアル値と認識します。1900.1.1を「1」とするシリアル値は、2024年現在で5桁です。「20231231」は8桁のシリアル値と認識されるため、「大きすぎる日付」に相当し、「####」に変換されます。

Excelでシャープ「####」や「E+」に変換される9

「####」にポイントすると「負であるか、大きすぎる日付および時間は######と表示されます。」という説明文がポップアップされます。この場合は「大きすぎる日付」に当てはまります。

直し方:年・月・日を「/」で区切って日付を入力する

「20231231」であれば「2023/12/31」または「2023-12-31」と直します。※ハイフンで区切った場合は自動でスラッシュに変換されます。

Excelでシャープ「####」や「E+」に変換される10

スラッシュで年・月・日を区切っても「####」が解消されない時は、列番号の右端の境界線をダブルクリックして列幅を広げます。

もし、数値を入力したのに日付と認識されてしまったということなら、表示形式を「数値」に変更することで解決します。
  • 桁数の多い数字の入力でシャープ「####」や「E+」が出た場合のほとんどは、列幅を広げることで解決します
  • 日付の入力でシャープ「####」が出る場合の多くは、マイナスであるか、大きすぎる日付であることが原因です
  • セルの入力値がシャープ「####」や「E+」に変換されたら、まず、表示形式が「日付」か「数値」か「標準」かを確認しましょう

Excelのエラー一覧

エラー値を知って、Excelを使いこなそう!
エラー表示 読み方 エラーの意味と原因
#DIV/0! ディバイド‐パイ‐ゼロ 0除算エラー。ある数値を0で割り算した時に表示されるエラー。Excelでは0、空白が除数になると#DIV/0!が返る
#VALUE! バリュー 数式に入力した(または参照した)値の形式が間違っている時に表示されるエラー
#N/A ノー・アサイン VLOOKUP・XLOOKUPなどの検索関数で検索値が見つからない時に表示されるエラー
#REF! リファレンス 数式での参照が正しくない、参照するセル範囲が無効である時に表示されるエラー
#NAME? ネーム 関数名や参照したセルやセル範囲に定義された名前が無効である時に表示されるエラー
#NUM! ナンバー 数式に入力(または参照)されている数値が無効である時に表示されるエラー
#NULL! ヌル 半角スペース(参照演算子)で指定した複数の範囲に共通部分がない時に表示されるエラー
#スピル!(#SPILL!) スピル 複数の結果を一括で表示できるスピル機能を妨げる不具合がある時に表示されるエラー ※Microsoft365(旧Office365)、Excel2019、2021対応
記号文字 読み方 詳細
#### ナンバーサイン 日付のセルにマイナスの数値を入力、または桁数の多い数値を入力した時に表示される。俗にシャープシャープとも呼ばれる
nE+n n掛ける10のn乗 Excelで大きすぎる・小さすぎる数値を入力、または12桁以上の数値を入力した時に表示される。指数表示
エラー処理の関数 読み方 詳細
IFNA関数 イフ・エヌ・エー VLOOKUP・XLOOKUPなどの検索関数で検索値が未入力の場合に#N/Aエラーを指定した値に置き換える
IFERROR関数 イフ・エラー 未入力から発生するようなエラーを指定した値に置き換える
ISERROR関数 イズ・エラー エラー値かどうかを判定し、論理値(TRUE・FALSE)で返す ※Excel2003以前のバージョンでIFERRORの代替で使われる事が多い
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