Excel(エクセル)FIXED関数の使い方|数値を丸めカンマ付き文字列に変換
Excelの文字列操作関数、FIXEDについて図解します。似た機能を持つROUND関数との違いも併せて解説しています。
使用関数:FIXED、ROUND
FIXED関数とは?
FIXEDは数値を指定した桁数で四捨五入し、桁区切り記号(カンマ)の付いた文字列に変換する関数です。
FIXEDの読み方と意味
FIXEDは「調整」「手直し」を意味する英語で、フィックストと読みます。
FIXED関数の基本的な使い方
「12345.6789」という数値をFIXEDで変換します。
変換後の文字列を表示させるセルを選択して、「数式」タブ→「関数ライブラリ」→「文字列操作」→FIXEDをクリックします。
第一引数「数値」
桁区切り記号(カンマ)を付けて文字列に変換する数値を指定します。この例では数値の入ったセルを参照、オートフィルコピーに備えてF4キーで絶対参照にしておきます。
第二引数「桁数」
四捨五入する位置を以下の対応する数字で指定します。「桁数」を省略した場合は「2」を指定したと見なされます。
この例では桁数の指定に対応する数字が入ったセルを参照します。
第三引数「桁区切り」
桁区切り記号(カンマ)を付けるかどうかを論理値で指定します。付ける→FALSE、付けない→TRUEと指定しますが、省略すればFALSE指定と見なされるので、カンマを付けたくない場合だけTRUEを入力します。
この例では省略しています。
「桁数」の指定によるFIXED関数の適用結果は以下の通りです。
FIXED関数とROUND関数の違い
数値を四捨五入する関数といえばROUND関数です。FIXEDとは使い方も引数も似通っていますが、両者の違いはカンマが付くか付かないか、数式の結果が文字列で返されるか、数値で返されるかです。
上記例をROUND関数で実行してみると、以下のように戻り値が右寄りになっていて数値であることが分かります。対するFIXEDは左寄りで文字列ですね。
引数「桁数」に指定する数字は同じ、計算結果そのものも同じです。金額が戻り値である場合は表示形式を設定しなくても自動的にカンマが入るFIXEDは使いやすいかもしれません。
FIXED関数の結果の文字列を表示形式で数値に変えようとしても反映されませんが、文字列のままでも計算には問題なく使えます。ただ、文字列を計算に使うと結果は数値になりカンマは付きませんので、改めて桁区切りスタイルを適用することになります。
Excelで文字を変換する関数の一覧
Excelの文字列操作関数には文字を半角・全角・大文字・小文字などに変換する関数が揃っています。
大文字↔小文字へ変換する関数
関数名 | 機能 |
---|---|
UPPER LOWER PROPER |
小文字を大文字に変換する |
大文字を小文字に変換する | |
先頭文字を大文字に変換する |
全角↔半角へ変換する関数
関数名 | 機能 |
---|---|
ASC | 全角文字を半角に変換する |
JIS | 半角文字を全角に変換する |
ローマ数字↔数値に変換する関数
関数名 | 機能 |
---|---|
ROMAN ARABIC |
数値をローマ数字に変換する |
ローマ数字を数値に変換する |
通貨表記、桁数表記へ変換する関数
関数名 | 機能 |
---|---|
FIXED | 数値を四捨五入して桁区切り記号(カンマ)を付ける |
YEN DOLLAR BAHTTEXT |
数値を四捨五入して¥と桁区切り記号を付ける |
数値を四捨五入して$と桁区切り記号を付ける | |
数値をタイの通貨表記に変換する |