パーセンタイル値を求めるPERCENTILE.INC関数の使い方

パーセンタイル値を求めるExcel関数PERCENTILE.INCの使い方

パーセンタイル値を求めるExcel関数PERCENTILE.INCの使い方

使用関数:PERCENTILE、PERCENTILE.INC

パーセンタイル(Percentile)とは?

統計において、数値を小さい順に並べて100分割した中での位置情報をパーセンタイル、または百分位数といいます。

「パーセント」は対象範囲内の割合を示しますが、「パーセンタイル」は割合の位置を示します。50パーセンタイルは数値データ範囲の真ん中(中央値)を指します。
50パーセンタイルの位置

PERCENTILE、PERCENTILE.INC関数とは?

PERCENTILE関数はExcel2010以降、PERCENTILE.INC関数に置き換わっています。現在、PERCENTILE関数は「統計」ではなく「互換性」に格納されています。
「数式」タブ→「関数ライブラリ」→「その他の関数」→「互換性」→PERCENTILE
使い方はPERCENTILE.INC関数と同じです。今後サポートが終了することも考えられるので、なるべくPERCENTILE.INCを使用するようにしましょう。

PERCENTILE.INCの「INC」はInclusive(インクルーシブ)の略語で「含める」という意味です。PERCENTILE.INCは「0%と100%を含めて計算する」百分位関数です。

PERCENTILE.INC関数は「率」を指定して、その位置にある数値(パーセンタイル)を返します。「小さい方から~%(0%と100%も含む)の位置にある数値」を取得します。

PERCENTILE.INC関数の書式

「数式」タブ「関数ライブラリ」→「その他の関数」→「統計」→ PERCENTILE.INCをクリックします。
「関数ライブラリ」→「その他の関数」→「統計」→ PERCENTILE.INC
PERCENTILE.INC関数の引数は「配列」と「率」です。対象は数値のみ。文字列、論理値、空白は無視されます。

書式の構成はこうなります。
PERCENTILE.INC関数の書式の構成

PERCENTILE.INC関数を使ったパーセンタイルの求め方

実際にPERCENTILE.INC関数でパーセンタイルを求めてみましょう。下図は第一次試験の点数表です。上位20%までを合格ラインとして、その点数を取得します。
PERCENTILE.INC関数でパーセンタイルを求めるデータ表

第一引数「配列」の指定

パーセンタイルを計算するデータ範囲を指定します。この例では点数の入った列のデータ範囲をドラッグで指定しました。
パーセンタイルを計算するデータ範囲を指定

第二引数「率」の指定

求めたい数値の位置が100分の幾つかを「0」以上「1」以下の数値で指定します。

0を指定した場合は…

データ配列の最小値が返ります。

1を指定した場合は…

データ配列の最大値が返ります。

10パーセンタイルを求めるには…

小さい方から10%の位置のパーセンタイルを求めるなら「0.1」、上位10%のパーセンタイルを求める場合は「0.9」と指定することになります。

95パーセンタイルを求めるには…

95%の位置は上位5%の位置とイコールです。95%(上位5%)のパーセンタイルを求めるなら「0.95」と指定します。

この例では上位20%の位置を求めたいので、「0.8」と入力しました。
パーセンタイルを求めたい位置の率を指定

PERCENTILE.INC関数を使った上位20%の位置のパーセンタイルが取得できました。
PERCENTILE.INC関数を使った上位20%の位置のパーセンタイルを取得

パーセンタイル・PERCENTILE.INC関数のまとめ
  • PERCENTILE.INC(パーセンタイル・インクルーシブ)は小さい方から~%(0%と100%も含む)の位置にある数値を求める関数です
  • PERCENTILE.INC関数の引数は「配列」と「率」です
  • 引数「率」は「0」以上「1」以下の数値で指定します
  • 引数「率」に「0」を指定すると最小値が返ります
  • 引数「率」に「1」を指定すると最大値が返ります
  • 小さい方から10%の位置のパーセンタイルを求めるなら「率」には「0.1」、上位10%のパーセンタイルを求める場合は「0.9」と指定します
  • 95%の位置=上位5%の位置のパーセンタイルを求めるなら「0.95」と指定します
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