Excel(エクセル)HOUR関数の使い方|時刻・時間から「時」の数字のみを抽出
使用関数:HOUR
HOUR(アワー)関数とは?
HOUR関数は時刻から「時」に当たる数字のみを抽出します。同じ日付/時刻の関数で、数字から時刻を作るTIME関数とは逆の機能です。分や秒の表示が不要、または邪魔な場合に使えます。HOUR関数で抜き出した数値は時刻の情報(シリアル値)は持っていません。
時刻から「分」に当たる数字を抽出するにはMINUTE関数を使います。
時刻から「秒」に当たる数字を抽出するにはSECOND関数を使います。

HOUR関数の引数と書式
「数式」タブ「関数ライブラリ」→「日付/時刻」→ HOURをクリックします。
HOUR関数の引数は「シリアル値」です。
時刻のシリアル値は、24時間を「1」として0~1の間の小数で表されます。12:00は「0.5」、18:00は「0.75」です。
シリアル値を足し算・引き算することで経過時間を計算したり、2時間後や1時間前の時刻を簡単に取得することができます。シリアル値は「表示形式」によって時刻のスタイルで表示されます。「6時00分」「6:00」「6:00 AM」は全て同じシリアル値「0.25」です。表示が違っても、並べ替えや計算にはこの数字が使われます。
HOUR関数の書式の構成はこうなります。
HOUR関数で「時」を取り出す
HOUR関数の引数「シリアル値」に時刻を指定します。
以下の3つの時刻は表示が違いますが全て同じシリアル値です。HOUR関数が返すのは24時間制の数字です。「18:23:45」も「6:23:45 PM」も戻り値は「18」になります。
「シリアル値」にはセル参照の他、直接シリアル値そのものを数値で指定したり、時刻を表す文字列を「” “」で囲って指定することもできます。
HOUR関数の戻り値が0になる
HOUR関数で0が返るケースで、以下の「23:45」は「23分45秒」で時の情報がありません。この場合は0時を指定したと見なされて0が返ります。「12:23:45 AM」は正午ではなく0時です。「12:23:45 PM」なら12と返ります。3行目は日付だけが入力されていて時刻の指定がありません。この場合は0:00が指定されたものと見なされて0が返ります。
HOUR関数に24時間以上を指定
24を超えた数値の時刻・時間をHOUR関数に指定すると、24で割り算した余りの数値が返ります。
例えば「27:23:45」からHOUR関数で時のみを取り出すと「3」になります。「27:23:45」が入力されたセルの数式バーには「1900/1/1 3:23:45」と表示されています。時刻のシリアル値は24時間以上になると「1」に繰り上がり、シリアル値「1」は1900/1/1を指します。
時刻であれば「27=3」で問題ありませんが、経過時間として表示させたいような場合は困りますね。「27:23:45」から「27」を取り出すためにはHOUR関数ではなく「セルの書式設定」を使います。
セルを複製して「表示形式」の「ユーザー定義」で「種類」を[h]と指定すれば「27」が表示されます。
- HOUR(アワー)関数は時刻から「時」に当たる数字のみを抽出します
- HOUR関数の引数は「シリアル値」です
- HOUR関数が返すのは24時間制の数字です。6:00PM → 18
- HOUR関数で0になるのは日付のみが入力されたセル参照、12:00AMや24:00と入力した場合などです
- Excelでは24時間以上は自動で1に繰り上がるので、27時間などと表示させたいときはHOUR関数ではなく表示設定のユーザー定義で[h]を設定します