※ Microsoft365（旧Office365）Excelの画像で解説しています。
Excel（エクセル）とは、Microsoftが開発した表計算ソフトです。Word（ワード）、PowerPoint（パワーポイント）と並ぶOffice系の３大アプリの１つで、仕事でパソコンを使うなら絶対に身に付けたいPCスキルの筆頭と言えるでしょう。
表計算ソフト＝スプレッドシート
Excelとは何かを知るためには、表計算ソフトとは何かを知る必要があります。
「表計算ソフト」は別名「スプレッドシート」といい、数値の自動計算ができる便利なアプリです。スプレッドシートの出現で集計業務は大幅に効率化し、精度の高いデータ分析も迅速に行えるようになりました。中でも最も普及したExcelは「みんなが使っている表計算ソフト」であり、社内社外によらずデータのやり取りがスムーズに行えるという最大の利点を有します。
以下にExcelの初期画面があります。集計用紙のように小さな格子状のマス目が並んだページを、Excelではそのまま「スプレッドシート」または縮めて「シート」と呼びます。Excelのスプレッドシートの横軸は「列」でアルファベットの通し番号が振られ、縦軸は「行」で数字の通し番号が振られています。
Excelスプレッドシートの初期画面はサイズを縮めています。
マス目の一つ一つは「セル」と呼ばれ、スプレッドシートの最小単位です。１つのセルは「列」と「行」の通し番号の組み合わせによる単独の位置情報を持っています。例えば、最上部左端のセルは「A列の1行目」にあり、「A1」がこのセルの固有の識別コードになります。もう少し分かりやすい表現で言い換えると、最上部左端のセルの名前は「A1」です。
これらの「セル」の中に数値・日付・文字列といった様々なデータを入力して「表」を作成できます。
Excelの便利機能で表を作成
例えば、Excelで売上表を作る場合、「列」側には「伝票No.」「商品名」「単価」「個数」「金額」といった項目を並べます。「行」側には数値データを１行ずつ入力していきます。
「伝票No.」の連番は一気に下まで
「A2」セルに「No.1」、「A3」セルに「No.2」と入力して選択し、一気に下までコピーすれば自動で連番を振ることができます。
「商品名」の選択肢はプルダウンリストで
B列にあらかじめ商品名のリストを設定しておけば、「B2」セルをクリックするとプルダウンで選択肢を選ぶことができます。
「単価」は自動で転記
最もよく使うExcel関数の1つ「VLOOKUP関数」を使えば「B2」セルに商品名が入ったら、「C2」セルに単価が自動で転記されるように設定できます。
「金額」は自動で掛け算
「E1」の「金額」のセルには「単価」と「個数」を掛け算する式を入力し、「個数」を入力するだけで自動計算されるようにしておきます。E列の他のセルにも同じ計算式をコピーしておけば、データ入力の度に繰り返し自動計算できます。
このように、Excelの便利機能を使うことでデータ入力の手間を大幅に省き、表の作成からデータの整理、集計、分析が簡単に行えるようになります。
Excelで合計・平均を計算するのは簡単
Excelで数字データを合計したり、平均値を出すのは「オートSUM」機能でとても簡単にできます。「合計」「平均」の他に「数値の個数」「最大値」「最小値」も選択するだけで計算できます。
Excelのグラフ機能で見やすい資料を作成
Excelで作成した表を基に、様々な種類のグラフを作ることができます。例えばデータの系列ごとに棒グラフで伸び率を比較したり、円グラフで割合を示したりすると、資料を見やすくすると同時に、分析結果に説得力を持たせる効果があります。
Excelグラフのサンプルです
Excel関数で複雑な計算
Excelには様々な種類の「関数」があり、自分でやると複雑で時間のかかる計算を代行して、正確な結果を返してくれます。条件を指定して２通りの表示を分けるIF関数や、特定の値を検索して一致するデータを抽出するVLOOKUP関数、条件に一致するデータを数えるCOUNTIF関数などは便利で使用頻度の高い関数です。
「関数」というと難しい印象ですが、初心者にも分かりやすい「関数の引数ダイアログボックス」を使うと、比較的スムーズに入力できてミスも減らせます。
Excelの並べ替え・フィルター機能でデータ整理・抽出
Excelではデータの順序を日付の古い方から並べ替えたり、指定した値でフィルターを掛けたりできます。フィルター機能で抽出したデータは別表として抜き出し、資料やレポートに活用できます。
ExcelとWord・PowerPointの連携
Excel・Word・PowerPointはどれもMicrosoft Officeの製品なので、当然ながら相性バッチリ、高度な連携が可能です。Excelで作成した名簿をWordの宛名印刷に取り込んだり、Excelの表・グラフをWord文書またはPowerPointのスライドに貼り付けてオブジェクトの一部にできます。
