Excel(エクセル)QUARTILE.EXC関数|0と100%を除く四分位数の求め方
使用関数:QUARTILE.EXC
四分位数(しぶんいすう)とは?
統計において、数値を小さい順に並べて4分割した区切りの3つの位置の値を四分位数といいます。英語ではクアタイル(Quartile)。
四分位数の求め方は、まず、数値データを昇順に並べ替えた上で全体の中央値(50%の位置)を計算し、前半のデータの中央値(25%の位置)、後半のデータの中央値(75%の位置)をそれぞれ計算します。QUARTILE.EXC関数では前・後半の中央値を計算する際にデータ全体の中央値を除外します。
データ数が奇数と偶数では中央値の求め方が異なります。中央値(メディアン・MEDIAN)の詳しい求め方は以下の記事を参照して下さい。
QUARTILE.EXC関数の四分位数の位置の構成は以下のようになります。
第一四分位数
小さい方から25%の位置の値を「第一四分位数」といいます。Excel関数では引数「戻り値」に「1」と指定します。
第二四分位数
小さい方から50%の位置の値を「第二四分位数」といいます。これは中央値を求めた場合と同じ結果になります。Excel関数では引数「戻り値」に「2」と指定します。
第三四分位数
小さい方から75%の位置の値を「第三四分位数」といいます。Excel関数では引数「戻り値」に「3」と指定します。
四分位数に関連する統計用語(四分位範囲・四分位偏差・箱ひげ図)についてはQUARTILE.INC関数の記事にまとめていますのでご参照下さい。
QUARTILE.EXC関数とは?
QUARTILE.EXCの「EXC」ははExclusive(エクスクルーシブ)の略語で「除外する」という意味です。QUARTILE.EXCは「0%と100%を除外して計算する」四分位関数です。
QUARTILE.EXC関数は「戻り値」にそれぞれの四分位の位置を番号で指定して、その数値(四分位数)を返します。
QUARTILE.EXC関数の書式
「数式」タブ「関数ライブラリ」→「その他の関数」→「統計」→ QUARTILE.EXCをクリックします。
QUARTILE.EXC関数の引数は「配列」と「戻り値」です。対象は数値のみ。文字列、論理値、空白は無視されます。
書式の構成はこうなります。
QUARTILE.EXC関数を使って四分位数を求める
実際にQUARTILE.EXC関数でパ四分位数を求めてみましょう。下図は化学のテストの点数表です。下位25%までを追試ラインとして、その点数を取得します。
第一引数「配列」の指定
四分位数を計算するデータ範囲を指定します。この例では点数の入った列のデータ範囲をドラッグで指定しました。
第二引数「戻り値」の指定
求めたい四分位数の位置に対応する番号を指定します。
戻り値の指定番号 | 位置(%) | 備考 |
---|---|---|
1 | 25% | 第一四分位数 |
2 | 50% | 第二四分位数・中央値(MEDIAN関数と同じ結果) |
3 | 75% | 第三四分位数 |
この例では下位25%の位置(第一四分位数)を求めたいので、「1」と入力しました。
QUARTILE.EXC関数を使った下位25%の位置の四分位数が取得できました。
- QUARTILE.EXC関数(クアタイル・エクスクルーシブ)は0%と100%を除外した四分位数を求める関数です
- 四分位数とは数値を小さい順に並べて4分割した区切りの3つの位置の値です
- QUARTILE.EXC関数の引数「戻り値」には四分位数の位置を「1」から「3」までの番号で指定します