タッチを変えて、アートな写真・画像を作る
「アート効果」で写真やイラストの描画タッチをクリックひとつで変えられます。頻繁に使う機能ではありませんが、作成物に新味を加えたい時には思う以上に役立ちます。
「アート効果」の設定
画像を選択するとタブの上に表示される「図ツール-書式」をクリックし、「調整」グループ→「アート効果▼」から効果の一覧を引き出します。
設定した効果を修正する時は、最下部にある「アート効果のオプション」をクリック。
「図の書式設定」→「効果」の「アート効果」が開き、項目ごとに数値を修正できます。
項目は設定された効果によって変化します。
スケッチ・デッサン画風
鉛筆や木炭でスケッチしたような効果です。
景色のイラストを例にして設定します。
「鉛筆:モノクロ」「鉛筆:スケッチ」「チョーク:スケッチ」「線画」を適用した画像です。
「鉛筆:モノクロ」は鉛筆か木炭での下書き風、「鉛筆:スケッチ」は柔らかい鉛筆のスケッチ画、「チョーク:スケッチ」はチョーク・クレヨンなどで濃淡を付けたイメージ、「線画」は色鉛筆で描いたイメージです。
イラスト・版画・切り絵風
明暗を面で表現したり、エッジを強調して、手作り感のある絵にする効果です。
「カットアウト」「光彩:輪郭」「白黒コピー」を設定。
「カットアウト」はその名が示す通り切り絵風、「光彩:輪郭」はエッジをネオンサインのように発光させたイメージ、「白黒コピー」はエッジを黒で強調し、イラストっぽく加工。上の例では分かりにくいですが、「白黒コピー」は写真で設定すると劇画風タッチに近くなります。「カットアウト」も、より絵画風にアレンジされます。
エンボス加工風
画像に型押しの模様やテクスチャを反映させる効果です。
下のイラストに適用します。
「パッチワーク」「セメント」「ラップフィルム」を設定した画像です。
「パッチワーク」はモザイクタイル絵のようなイメージ、「セメント」は壁の凹凸をエンボス加工で表現、「ラップフィルム」はビニールコーティングかアクリル製の素材に型押したような効果を出します。
「テクスチャライザ」「モザイク:バブル」「フィルム粒子」「十字模様:エッチング」を設定した画像です。
「テクスチャライザ」はキャンバス地のような型押し効果を演出、「モザイク:バブル」は気泡のようなタイルを敷き詰めたイメージ、「フィルム粒子」は画像のノイズを露出させて質感を表現、「十字模様:エッチング」は十字型の引っ掻き傷みたいな模様を施す効果です。
発光とぼかし
光やぼかしで画像に神秘性や距離感を与える効果です。
風景の写真を例にして設定します。
「光彩:デフューズ」「ぼかし」の設定画像です。
「光彩:デフューズ」はスポットライト効果を与えたり、光を拡散させて、神々しさや優しさ、甘さなどを演出できます。
「ぼかし」は「図の効果」の「ぼかし」が輪郭に対して適用されるのと違って、画像全体をぼかします。
「アート効果」を複数適用する方法
アート効果を二重に適用することで、狙った表現に近づけることができます。
そのためには、まず、最初に1つ目の効果を適用。例えば、「ペイント:描線」をクリックします。
最初の効果が設定されたら、効果が適用された画像をコピーして、「図として貼り付け」ます。
コピペした画像に、2つ目のアート効果を適用します。
これで2つのアート効果が重ねて適用されます。
上記の操作を繰り返せば、更に効果を重ね付けすることができます。