「図の効果」の「影」を使う詳細解説と適用例

図の効果の「影」

「図の効果」の「影」を使う詳細解説と適用例

「図の効果」で、画像や写真に「影」を付ける設定方法と、影の種類(外側[オフセット]・内側・透視投影)それぞれの詳細なカスタマイズについてです。「影」の効果的な使い方も、適用例と共に解説します。

「影」を設定する操作

「挿入」タブ→「画像」クリックでイラストや写真をファイルに取り込みます。

画像の挿入や移動がうまくいかない時は、こちら。

画像が挿入されると、画面の上部に並ぶタブの更に上に「図ツール」というタブが出現します。この下の「書式」を選択し、「図のスタイル」一覧の右横に縦に並ぶテキストボタンの真ん中「図の効果▼」をクリック。展開したメニューの「影」→影の適用スタイルの一覧が表示されます。
「図の効果」→「影」→影の適用スタイルの一覧
この中から、適用したい「影」を選べば適用されます。

「影」の種類と詳細設定

「影」は「外側」「内側」「透視投影」の3つのタイプに分かれています。
「影」の種類「外側」「内側」「透視投影」
実際、どんな風に「影」が適用されるのか、種類ごとに見ていきましょう。

外側(オフセット)

「外側」に付く「影」です。
メニューのアイコンにポイントすると「オフセット:右下」というような表記が出ます。この「オフセット」とは「本体から位置をずらす」ことで、この影は画像のシルエットをずらして作られています。
外側(オフセット)の影の適用方向一覧
9つのアイコンは「影」が付く方向を示しています。
(※分かりやすくするため、影の距離を少し大きくしてあります)
画像に適用した方向別の「外側」の影

簡易メニューから設定するオフセットの「影」は適用度が弱めです。
オフセットの「影」の初期設定
これを強めにしたい時は、「図の効果」→「影」→メニューの最下部にある「影のオプション」をクリックします。
「図の効果」→「影」→メニューの最下部「影のオプション」をクリック
「図の書式設定」の「影」の詳細設定が開きます。この画面で「影」の適用度を修正していきます。
「図の書式設定」の「影」の詳細設定

「外側(オフセット)」の詳細設定

  • 「標準スタイル」は簡易メニューと同じ。影の方向を選びます。
  • 「色」は影の色の指定です。何色にもできますが、特別な理由がない限り、このままでいいでしょう。
  • 「透明度」は数値を下げると影が濃くなり、上げると薄くなります。
    「外側」の影の透明度の比較
  • 「サイズ」は元画像のサイズを100%として、影の大きさを指定します。
    影を大きくするとスクリーンの前に立ったような効果が得られ、小さくすると遠くの壁に写ったように演出できます。(※「サイズ110%」はぼかしの数値を、「サイズ75%」はぼかしと透明度の数値を上げています)
    「外側」の影のサイズの比較
  • 「ぼかし」は影の輪郭を曖昧にして、滲んだように背景に溶け込ませる効果の設定です。
    数値を下げると輪郭がシャープになり、上げるとぼやけます。
    「外側」の影のぼかしの比較
  • 「角度」は影の方向を数値で指定します。実際に変えるなら、画像とのバランスを見ながら「▼▲」を一つずつ押して調整するとうまくいきます。
    「外側」の影の角度の比較
  • 「距離」は元画像と影がどのくらい離れているかを示します。数値を上げれば遠ざかり、下げれば画像とのズレが少なくなります。
    絵としては、距離が近ければ、ぼかしの数値も小さく、遠ければ、ぼかしの数値も大きくした方が自然です。
    「外側」の影の距離の比較

内側

画像の内部に影を付けて凹ます効果を与えます。
内側の影の適用方向一覧
9つのアイコンは「影」が付く方向を示しています。
画像に適用した方向別の「内側」の影

「内側」の詳細設定

  • 「標準スタイル」「色」については「外側」の影と同じです。
  • 「透明度」は数値を下げると影が濃くなり、上げると薄くなります。
    「内側」の影の透明度の比較
  • 「ぼかし」は影のエッジを曖昧にする効果の設定です。数値を下げると輪郭がシャープになり、上げるとぼやけます。
    「内側」の影のぼかしの比較
  • 「角度」は0°~359°で画像の内部を一巡りします。最初の設定時に方向が選ばれていますから、角度を変えるにしても微調整ということになるでしょう。
  • 「距離」は影がどのくらい画像内に伸びているかを示します。数値を上げれば凹みが深く見え、下げれば凹みが浅く見えます。
    この場合も、凹みが浅ければ、ぼかしの数値も小さく、深ければ、ぼかしの数値も大きくした方が自然です。
    「内側」の影の距離の比較

透視投影

画像に奥行き感・距離感を与える影です。
透視投影のタイプ一覧
透視投影は大きく分けて3つの型があります。
画像の下端の位置を基準に、「影」が後ろに伸びるタイプは、左方向と右方向の2種。
直立した画像にリアルな奥行きを与える影です。
「影」が画像の後ろに伸びる透視投影の適用例
画像の下端の位置を基準に、「影」が前に伸びるタイプは、左方向と右方向の2種。
これも直立した画像に適した影で、水や氷、アスファルトなど前景を印象付けたい時に効果的です。
「影」が画像の前に伸びる透視投影の適用例
画像の下方向に距離を持って配置される「影」は、画像が空中に浮いている効果を与えます。ボールや飛行する物体などに使用される影です。
画像の下方向に距離を持って配置される透視投影の適用例

「透視投影」の詳細設定

  • 「距離」の数値を動かすことで、この影の印象が変わります。
    大きく距離を取れば空中高く飛び上がっている印象が増すわけですね。
    加えて、「透明度」と「ぼかし」を強めれば、更に画像と影との距離感を演出できます。
    (※「距離」の最大値は200ptで、それ以上は離せません)
    距離を最大限にした透視投影の適用例
  • 「サイズ」を透視投影で変更すると、地面に伸びる形に歪められていた変形が解除されて「外側(オフセット)」と同じ影になってしまいます。ここは触らないでおきましょう。
  • 「角度」は数値変更しても、ほとんど変化なしです。

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