A6サイズについて詳細解説|cm・ピクセル・インチ・解像度・設定・郵送
ここではA6のサイズ規格・寸法、サイズ感、他の用紙との比較、Excel・Word・Powerpoint・Photoshop・Illustratorの各種アプリケーションでA6ファイルを設定する方法、A6用紙の郵送に最適な封筒などをできるだけ分かりやすく図解します。
A6サイズの大きさはどのくらい?
A6サイズと言えば「文庫本」。通勤に気軽に手で持って読めるポケットサイズの小説です。漫画ではコミック雑誌がA6ですし、同人誌もA6サイズが多くあります。A6のアイテムは他にも手帳、メモ帳、スケジュール帳など身近に数多くあります。事務用品では領収書・納品書・入出金伝票などにも採用されています。
A6用紙のサイズ感は?
A6のサイズ感を測るものとしては、はがき・ポストカードが挙げられます。
A6とはがきの長辺は同じ、短辺はA6の方が5mm長いだけです。年賀状ホルダーもA6サイズのものが多く出回っています。
また、判りやすいところで「お薬手帳」と「母子手帳(S判)」がA6サイズです。持ち運ぶのに負担にならない大きさが選ばれた理由でしょう。
A6とA4、B5、A5、B6、A7、B7のサイズの比較
下図はA6サイズとA4、B5、A5、B6、A7、B7サイズの大きさの比較です。A4以下の小さな判のサイズを比較しました。
この比較でA判とB判が互いの中間サイズを補い合っていることが分かります。
A6サイズの紙が4枚でA4サイズになることも覚えておきましょう。A6は前述したようにハガキとほぼ同サイズなので、A4のコピー用紙を四つ切りすれば年賀状の試し刷りに使えます。
紙のサイズ(A判・B判の規格)についての詳細は以下の記事をご覧下さい。
A判の紙は国際標準規格で、「A0」が最大、「A1」「A2」と続きます。「A6」は「A5」の半分のサイズで、「A7」の2倍のサイズです。
A6のサイズ縦横の大きさは何cm?
A6の短辺は10.5cm(105mm)
A6の長辺は14.8cm(148mm)
A6の縦横の比率
A6の縦横比は1:√2(ルート2)
√2(ルート2)は「1.41421356(ひとよひとよにひとみごろ)」の語呂合わせで覚えましたね。
この比率は「白銀比」と呼ばれ、半分にしても縦横比が変わりません。寸法に無駄がなく、安定感があり、人の目にとても均整の取れた長方形と映ります。他のB判の紙も全て「白銀比」です。
A6用紙のサイズ縦横の大きさは何インチ?
A6の短辺は4.134in(インチ)
A6の長辺は5.827in(インチ)
「インチ」という単位は日本では採用されていないため、あまり馴染みがありませんが、イギリス・アメリカではインチ換算が主流です。
因みに、1インチ≒2.54センチ 1センチ≒0.393インチ となります。
A6サイズの画像・ファイルの解像度
パソコンでA6のファイルを作成するとき、特に画像を扱う際には出力・印刷を考慮して解像度を適正に設定する必要があります。
A6の解像度とpx(ピクセル)値
解像度とは「dpi(ディーピーアイ)dot per inch(dot/inch)」を単位とする、画像のキメ細かさの数値です。
「ppi(ピーピーアイ)pixel per inch(pixel/inch)」も同等の意味で用いられ、デジタル画像の解像度は本来ならppiで表記するのが正解です。ただ、「dpi」という単位の方が浸透しており、dpiとppiを厳密に分けて扱うとこんがらがるので一般的には300dpi=300ppi相当という解釈でOKだと思います。
画像は細かい格子状か小さな点描で表現されており、その最小の四角い点が「1画素=1px(ピクセル)」で、最小の丸い点が「1dot(ドット)」です。解像度とは、1インチの中にpx(ピクセル)またはdot(ドット)がどれだけあるかを表した数値で、解像度が高くなれば画像の鮮明度が上がり、低くなれば画質が荒くなります。
画質が良くなると言っても、いたずらに解像度を上げればデータが重くなるだけです。例えば、写真データが重いと、Photoshopなどでの作業効率が悪くなります。
また、人間が目視で認識できる画質には限界があり、家庭用のプリンターでは解像度300dpiでも600dpiでも印刷結果に差はありません。
画像の印刷に適したA6サイズの解像度(ピクセル)
※単位はdpiで統一しています。
- 家庭用プリンターの標準解像度、印刷サービスで推奨される最低解像度:300dpi
A6の短辺:1240px A6の長辺:1748px - 印刷サービスで推奨される標準解像度:350dpi
A6の短辺:1447px A6の長辺:2039px - 印刷サービスで推奨される高画質解像度:600dpi
A6の短辺:2480px A6の長辺:3496px
A6サイズの設定
主なアプリケーションソフトでA6のファイルを設定する方法です。
Excel(エクセル)/Word(ワード)でA6サイズを設定する
エクセルとワードでA6ファイルを設定する時利用中のプリンターを変更する必要があるかもしれません。
エクセルの「ページレイアウト」ワードの「レイアウト」タブの「ページ設定」グループにある「サイズ」から用紙一覧を引き出してみて、そこに「A6」の選択肢がない場合は接続するプリンターを仮想プリンターに変更しておきます。
- Excel(エクセル)/Word(ワード)を起動します。
- 「ファイル」タブ→「印刷」をクリック、「プリンター」をWindows10に装備されている仮想プリンター「Microsoft XPS Document Writer」に設定し直します。
- 印刷設定のサイズ項目を「A6 10.5cm✕14.8cm」に設定します。
- ファイルが「A6」サイズに設定されます。
Powerpoint(パワーポイント)でA6サイズを設定する
- Powerpoint(パワーポイント)を起動し、プレゼンテーションを開きます。
- 「デザイン」タブに切り替え、「ユーザー設定」グループの「スライドのサイズ」→「ユーザー設定のスライドのサイズ」をクリックします。
- 「スライドのサイズ」ダイアログボックスが開きます。「スライドのサイズ指定」リストには「A6」サイズは無いので一番下の「ユーザー設定」をクリックします。
- 幅と高さのサイズを数値で指定します。A6の場合は「14.8cm」「10.5cm」です。
- スライドサイズのコンテンツを「最大化」するか「サイズに合わせて調整」するかを選択する画面が開きます。どちらかを選んでクリック。
- スライドのサイズがA6に設定されます。
Photoshop(フォトショップ)でA6サイズを設定する
- Photoshop(フォトショップ)を起動すると初期画面が開きます。
- 「印刷」タブに切り替え、「A6」を選択、サイズの詳細を確認、必要があれば解像度やカラーモードを変更します。
- 「作成」ボタンをクリックします。
- A6ファイルが作成されます。
Illustrator(イラストレーター)でA6サイズを設定する
- Illustrator(イラストレーター)を起動すると初期画面が開きます。
- プリセットのリストには「A6」はないので、初期画面右端の「プリセットの詳細」でA6サイズの幅と高さの数値(105mm、148mm)を指定します。ファイル名も必要なら指定しておきましょう。
- 「作成」ボタンをクリックします。
- A6ファイルが作成されます。
A6サイズの郵送に最適な封筒
A6の用紙はハガキサイズなので郵送は楽です。最適な封筒は「長形3号」です。
A6サイズが折らずに入る長形3号封筒|定形郵便
「長形3号」にA6サイズの紙をそのまま入れても、かなり余裕があるので枚数が多くてもOK。(※厚さ1cmを超えると定形外)
もちろん、クリアファイル(A6用:110✕160mm)に入れても余裕で収まり、A6サイズの手帳や小冊子を送るのにも、同人誌を送るのにも郵便料金が安上がりで済みます。
A6サイズを84円切手(~25g)94円切手(25~50g)で折らずに送れる封筒
封筒の名称 | 封筒のサイズ | 種別 | 概要 |
---|---|---|---|
長形3号(長3) | 120mm×235mm | 定形郵便 | 同人誌の郵送にも適合。 |
A6サイズについて|後記
A6サイズの代表格は文庫本でしょう。文庫本の小説、コミック誌や同人誌の漫画などを外出先で開くのに最も手頃な大きさがA6です。メモ帳、スケジュール帳などのノート類、領収書・入出金伝票など事務処理の用紙にも使われ、母子手帳やお薬手帳にも採用されています。ハガキ一枚のサイズにほぼ相当し、年賀状ホルダー、KG判のフォトフレームもA6サイズのものが出回っています。
A6は生活に密着した馴染み深いサイズと言えるでしょう。