B5サイズについて詳細解説

B5サイズについて詳細解説|cm.px.インチ.設定.A4をB5サイズに縮小印刷.郵送

B5サイズについて詳細解説|cm.px.インチ.設定.A4をB5サイズに縮小印刷.郵送

日本で使われる紙で「B」が頭につくサイズ表記のほとんどは日本独自の規格(JIS:B判)です。
最も頻繁に使われるA4用紙を含むA判は国際標準規格で、半分に折っていっても縦横比が維持される「白銀比」が採用されています。日本のB判も「白銀比」で規格されていますが、A判より一回り大きいのが特徴です。

日本の公共機関や学校関係の用紙には昔からB判が使われ、書籍・ノートにはB5サイズのものが多くあります。

紙のサイズ(A判・B判の規格)についての詳細は以下の記事をご覧下さい。大きさの一覧、JISB判の成り立ちについても解説しています。

紙のサイズ|A判・B判の規格と大きさ一覧
紙のサイズには国際標準規格のA判(A3・A4・A5…)とJISが定めた日本独自規格のB判(B4・B5…)があり、どちらも縦横の比率が1:√2(ルート2)となる「白銀比」です。A判・B判の用紙サイズ・特徴・使い途などをまとめています

B判の紙は「B0」が最大で「B1」「B2」と続きます。B5」は「B4」の半分のサイズで、「B6」の2倍のサイズです。
用紙サイズの(JIS)B判

オフィスでも家庭でも使うコピー用紙と言えば「A4」と「B5」です。A4サイズではちょっと大きいと感じる文書や手紙にはB5サイズが使われます。

ここではB5サイズの規格・寸法、Excel・Word・Powerpoint・Photoshop・Illustratorの各種アプリケーションでB5ファイルを設定する仕方、A4サイズをB5サイズに縮小印刷する方法、B5用紙の郵送方法などを詳しく図解します。

B5サイズの大きさはどのくらい?

B5用紙のサイズ感は?

B5用紙のサイズ感の目安にするとすれば、コンビニなどに並ぶ週刊誌や漫画雑誌でしょうか。多くの雑誌が昔から「B5」サイズなのは、手に取るにも読むにも手頃な大きさだからでしょう。
B5の大きさは週刊誌や漫画雑誌サイズ

B5用紙のサイズ縦横の大きさは何cm?

B5の短辺は18.2cm(182mm)
B5の長辺は25.7cm(257mm)

B5のサイズ縦横の大きさ(cm)

B5用紙の長辺はB4用紙の短辺と同じです=25.7cm。

B5の縦横の比率

B5の縦横比は1:√2(ルート2)

B5の縦横の比率
√2(ルート2)は「1.41421356(ひとよひとよにひとみごろ)」の語呂合わせで覚えましたね。
この比率は「白銀比」と呼ばれ、半分にしても縦横比が変わりません。寸法に無駄がなく、安定感があり、人の目にとても均整の取れた長方形と映ります。他のB判の紙も全て「白銀比」です。

B5用紙のサイズ縦横の大きさは何インチ?

B5の短辺は7.165in(インチ)
B5の長辺は10.117in(インチ)

「インチ」という単位は日本では採用されていないため、あまり馴染みがありませんが、イギリス・アメリカではインチ換算が主流です。
因みに、1インチ≒2.54センチ 1センチ≒0.393インチ となります。

日本でもパソコンは「インチ」で型を表記するのが一般的ですが、これは縦横の大きさではなく、画面の対角線で計算されています。
B5の対角線≒31.5cm:12.4in(インチ)
この数値は画面サイズを基にしているので実際の寸法はB5サイズより大きくなります。本体の実寸B5サイズのノートパソコンは「13~14インチ」です。

B5サイズの画像・ファイルの解像度

パソコンでB5のファイルを作成するとき、特に画像を扱う際には出力・印刷を考慮して解像度を適正に設定する必要があります。

B5の解像度とpx(ピクセル)値

解像度とは「dpi(ディーピーアイ)dot per inch(dot/inch)」を単位とする、画像のキメ細かさの数値です。

ppi(ピーピーアイ)pixel per inch(pixel/inch)」も同等の意味で用いられ、デジタル画像の解像度は本来ならppiで表記するのが正解です。ただ、「dpi」という単位の方が浸透しており、dpiとppiを厳密に分けて扱うとこんがらがるので一般的には300dpi=300ppi相当という解釈でOKだと思います。

画像は細かい格子状か小さな点描で表現されており、その最小の四角い点が「1画素=1px(ピクセル)」で、最小の丸い点が「1dot(ドット)」です。解像度とは、1インチの中にpx(ピクセル)またはdot(ドット)がどれだけあるかを表した数値で、解像度が高くなれば画像の鮮明度が上がり、低くなれば画質が荒くなります。
解像度が高くなれば画像の鮮明度が上がり、低くなれば画質が荒くなる

画質が良くなると言っても、いたずらに解像度を上げればデータが重くなるだけです。例えば、写真データが重いと、Photoshopなどでの作業効率が悪くなります。
また、人間が目視で認識できる画質には限界があり、家庭用のプリンターでは解像度300dpiでも500dpiでも印刷結果に差はありません。

画像の印刷に適したB5サイズの解像度(ピクセル)

※単位はdpiで統一しています。

  • 家庭用プリンターの標準解像度、印刷サービスで推奨される最低解像度:300dpi
    B5の短辺:2150px B5の長辺:3035px
  • 印刷サービスで推奨される標準解像度:350dpi
    B5の短辺:2508px B5の長辺:3541px
  • 印刷サービスで推奨される高画質解像度:600dpi
    B5の短辺:4300px B5の長辺:6070px

B5サイズの設定

主なアプリケーションソフトでB5のファイルを設定する方法です。

Excel(エクセル)/Word(ワード)でB5サイズを設定する

エクセルとワードでB5ファイルを設定する時利用中のプリンターを変更する必要があるかもしれません。
エクセルの「ページレイアウト」ワードの「レイアウト」タブの「ページ設定」グループにある「サイズ」から用紙一覧を引き出してみて、そこに「B5」の選択肢がない場合は接続するプリンターを仮想プリンターに変更しておきます。

  • Excel(エクセル)/Word(ワード)を起動します。
  • 「ファイル」タブ→「印刷」をクリック、「プリンター」を仮想プリンター「Microsoft Print to PDF」や「Adobe PDF」に設定し直します。
    ExcelとWordでプリンターを仮想プリンター「Microsoft Print to PDF」や「Adobe PDF」に設定
  • 印刷設定のサイズ項目をB5(JIS) 18.2cm✕25.7cm」に設定します。
    サイズを「B5(JIS) 18.2cm✕25.7cm」に設定

    B5(JIS)とはJIS(日本工業規格)が定めた日本独自のB5サイズです。国際標準規格のB5(ISO)とは寸法が異なります。日本で販売されているB5判のコピー用紙、その他用紙はほとんどB5(JIS)です。

  • ファイルが「B5」サイズに設定されます。

Powerpoint(パワーポイント)でB5サイズを設定する

  • Powerpoint(パワーポイント)を起動し、プレゼンテーションを開きます。パワポもエクセル・ワードと同様、サイズの一覧にB5が無い場合は仮想プリンターに変更しておきます。
    Powerpointでプリンターを仮想プリンター「Microsoft Print to PDF」や「Adobe PDF」に変更
  • 「デザイン」タブに切り替え、「ユーザー設定」グループの「スライドのサイズ」→「ユーザー設定のスライドのサイズ」をクリックします。
    Powerpoint(パワーポイント)→デザイン→ユーザー設定→スライドのサイズ→ユーザー設定のスライドのサイズをクリック
  • 「スライドのサイズ」ダイアログボックスが開いたら、「スライドのサイズ指定」メニューから「B5(JIS) 182✕257mm」を指定します。
    スライドサイズの設定メニューから「B5(JIS) 182✕257mm」を選択
    ※B5(ISO)ではなく、 B5(JIS) を選んで下さい。
  • スライドサイズのコンテンツを「最大化」するか「サイズに合わせて調整」するかを選択する画面が開きます。どちらかを選んでクリック。
    スライドサイズのコンテンツを「最大化」するか「サイズに合わせて調整」するかを選択する画面
  • スライドのサイズがB5に設定されます。

Photoshop(フォトショップ)/Illustrator(イラストレーター)でB5サイズを設定する

※下の画像はPhotoshopの画面ですが、Illustratorでも操作は同じです。

  • Photoshop(フォトショップ)/Illustrator(イラストレーター)を起動すると初期画面が開きます。
  • (1)「印刷」タブに切り替え、「すべてのプリセットを表示+」をクリック、(2)「B5(JIS)」を選択、(3)プリセットの詳細を確認、(4)「作成」ボタンをクリックします。
    Photoshop(フォトショップ)Illustrator(イラストレーター)→印刷→「B5(JIS) 182✕257mm」を選択→詳細を確認→作成をクリック
  • B5ファイルが作成されます。

B5サイズの郵送に最適な封筒

B5の用紙を郵便で送るのに適した封筒は「角形3号」「角形2号」「長形1号」「長形4号」「角形8号」「洋形5号」「洋形6号」です。

B5サイズが折らずに入る角形封筒|定形外(規格内)

B5サイズを折らずに入れられる角形封筒
「角形3号」はB5の用紙が折らずにピッタリ収まる封筒です。クリアファイル(B5用一般サイズ:190✕270mm)に入れても収めることができます。ただ、枚数の多い書類を送る場合は、大きさに余裕のある「角形2号」を使った方がいい場合があるでしょう。
※但し、厚みが3cmを超えると規格外になります。

B5サイズを120円切手(~50g)140円切手(50~100g)で折らずに送れる封筒

封筒の名称 封筒のサイズ 種別 概要
角形3号(角3) 216mm✕277mm 定形外(規格内) B5判用紙にピッタリな大きさ
角形2号(角2) 240mm×332mm 定形外(規格内) 枚数の多い書類の郵送

B5が二つ折りで入る長形1号|定形外(規格内)

B5サイズを二つ折りで送れる封筒
「長形1号」はB5の用紙を二つ折りにして入れて送れる封筒です。B5を縦にでも横にでも二つ折りして入ります。定形外(規格内)なので経済的です。

B5を120円切手(~50g)140円切手(50~100g)で二つ折りで送れる封筒

封筒の名称 封筒のサイズ 種別 概要
長形1号(長1) 142mm×332mm 定形外(規格内) 縦・横どちらでも二つ折りOK

B5サイズを三つ折り・四つ折りして入れる長・角・洋形封筒|定形郵便

B5サイズを三つ折りして入れる封筒
「長形4号」封筒はB5の用紙を三つ折りして入るサイズですが、厚みのある書類だと余裕がないので、「角形8号」を選択した方がいい場合もあります。両方とも定形郵便で送れます。
「洋形5号」「洋形6号」封筒もB5の用紙を三つ折りにして入ります。どちらもほぼ同じような寸法。「洋形5号」は長辺にやや余裕があります。両方とも定形郵便。

厚さ10mm、重さ50gを超えると定形外になります。

B5サイズを84円切手(~25g)94円切手(25~50g)で送れる封筒

封筒の名称 封筒のサイズ 種別 概要
長形4号(長4) 90mm×205mm 定形郵便 B5を三つ折りだと余裕なし
角形8号(角8) 119mm×197mm 定形郵便 B5を三つ折りでも余裕あり
洋形5号(洋5) 95mm×217mm 定形郵便 B5三つ折り。長辺にやや余裕あり。
洋形6号(洋6) 98mm×190mm 定形郵便 B5三つ折り。ぴったりサイズ。

Word(ワード)でA4サイズのファイルをB5で印刷する方法

Word(ワード)で、A4サイズのファイルをB5サイズに縮小して印刷する方法です。

使用するプリンターがB5サイズに対応していることが前提です。「プリンターのプロパティ」からプリンター側の用紙を「B5」に設定しておいて下さい。

  • 縮小印刷したいA4のファイルを開きます。
  • 「ファイル」に切り替え、「印刷」をクリック。「設定」でファイルサイズが「A4」であることを確認し、一番下の1ページ/枚」をクリックします。
    「ファイル」→「印刷」→「設定」→「1ページ/枚」ボタンをクリック
  • 「1ページ/枚」ボタンをクリックすると、プルダウンリストが上に展開するので「用紙サイズの指定」にポイントします。
    「1ページ/枚」ボタンをクリックし、メニューの「用紙サイズの指定」にポイント
  • 右側にプルダウンリストが開いたら、「B5(JIS) 182mm✕257mm」をクリックします。
    「用紙サイズの指定」のメニューから、「B5(JIS) 182✕257mm」をクリック
  • 「印刷」ボタンをクリックします。B5サイズで印刷が開始されます。

注意点はファイルサイズを「A4」のままにしておくことです。間違えて変更しないようにしましょう。
ファイルサイズを「A4」のままにしておく

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