Photoshopで文字に縁取り・二重の縁取り・白抜き・立体加工で簡単プロ級
Photoshop(フォトショップ)で文字入れする時、読みやすく、分かりやすくするのに最も有効なアレンジは、文字に縁取りを付けて強調することです。Photoshopの機能を使えば、とても簡単なテクニックで美しい袋文字を作ることができます。更に幾つかの工程を施して、プロっぽいスタイリッシュな文字デザインにすることも可能です。
Photoshopで文字に縁取りを付ける基本操作
まずは、基本的な縁取り文字を作ってみましょう。これには1.「レイヤースタイル」で文字に直接縁取りをする方法と、2.「編集」で別レイヤーに縁取りを作る方法の2種類があります。
Photoshopのレイヤースタイル「境界線」で文字の縁取りをする
文字ツールで任意の文字列を入力して、レイヤーを選択、「レイヤースタイル」のアイコンをクリックしてメニューから「境界線」を選択します。
「境界線」のダイアログボックスが開きます。ここで線のサイズ、位置、描画モード、塗りつぶしのスタイルなどを設定します。
文字の縁取りの線を太くする・細くする
縁取り線のサイズを調整する設定は「レイヤースタイル」ダイアログ「境界線」画面の最上部にあります。
pxの数値を直に入力するか、スライダーのつまみを動かして太さを変えます。右に動かせば文字の縁取りの線は太くなり、左に動かせば細くなります。
文字の縁取りの位置を変える
文字に対して縁取りの線をどこからどの方向へ適用するのかを設定します。選択肢は外側・中央・内側の3つです。
「外側」は文字の縁から外へ向かって縁取りを作り、「内側」は文字の内部に向かって縁取りを作ります。「中央」は文字の中心線から外に向かって縁取りを作ります。
文字の縁取りの色を変える
「縁取り線の塗りつぶしのタイプ」はデフォルトで「カラー」になっています。
色の表示された小窓をクリックするとカラーピッカーが開くので、ここから好きな色を選択できます。
Photoshopで文字の縁取りにグラデーションを適用する
袋文字の縁取り線にグラデーションを適用する設定です。
「レイヤースタイル」の塗りつぶしのタイプを「グラデーション」に設定すると、下にグラデーションの詳細なカスタマイズのエリアが開き、グラデーションの種類、角度、スケールなどを調整できます。
グラデーションエディターを開いて好みのグラデーションを選んだり、オリジナルの編集を加えることもできます。
文字の縁取りにグラデーションを適用したサンプルです。
Photoshopで文字の縁取りにパターンを適用する
袋文字の縁取り線にストライプなどのパターンを適用する設定です。
「レイヤースタイル」の塗りつぶしのタイプを「パターン」に設定し、いろいろなテクスチャから選んで縁取り線に適用することができます。
下図は斜めストライプのパターンをスケールを大きくして描画モード:オーバレイで文字の縁取りに適用したサンプルです。
Photoshopの「編集」機能で文字の縁取りをする
文字のレイヤーの「T」の文字がある小窓をCtrlキーを押しながらクリックすると、
文字のアウトラインが選択されます。
文字レイヤーの上に新規レイヤーを追加し、メニューバーの「編集」→「境界線を描く」をクリックします。
ダイアログで外側に境界線を描画します。設定はレイヤースタイルとほぼ同じです。
この方法で縁取りを作ると、「文字」と「縁取り」が別個のレイヤーになります。文字の枠部分だけに加工を施したい場合は、この方法で境界線を描くのが早道です。下の例は縁取りのレイヤーだけに金文字の立体加工を施して影を付けたサンプルです。
Photoshopで文字の縁取りを二重にする
文字に二重の縁取りを付ける方法は幾つかあります。
ただ単に二重の輪郭線を付けていきたいだけなら「レイヤースタイル」で実装しましょう。もし、追加した縁取りに固有の加工を施したいならメニューバーの「編集」から境界線を描く方法をとりましょう。
レイヤースタイルの境界線を追加で適用して二重の縁取りにする方法
既に最初の境界線を設定してある文字レイヤーをダブルクリックして「レイヤースタイル」ダイアログを開きます。
「境界線」の横の「+」をクリックして「境界線」をもう一つ追加します。
下図は追加した「境界線」で文字に内側の縁取りを適用したサンプルです。
レイヤースタイルの境界線にシェイプバーストを適用して二重の縁取りにする方法
境界線に適用するグラデーションの種類を「シェイプバースト」にして、二重の縁取り線を作ります。
「レイヤースタイル」の「境界線」設定画面で「塗りつぶしのタイプ」を「グラデーション」にし、グラデーションのスタイルを「シェイプバースト」にします。
グラデーションのサムネイル画像をクリックしてグラデーションエディターを開き、2色の位置をそれぞれ50%に設定します。
文字に等幅の二重線が適用されました。
メニューバー「編集」から境界線を追加する方法
前述したように「編集」→「境界線を描く」で文字レイヤーとは別のレイヤーに縁取りだけを描いてあります。
文字のレイヤーの「T」の文字がある小窓をCtrlキーを押しながらクリックして、
文字のアウトラインを選択します。
最初の縁取りレイヤーの上に新規レイヤーを追加し、メニューバーの「編集」→「境界線を描く」をクリックします。
ダイアログで「内側」に境界線を追加します。
下図は追加した「境界線」で文字に内側の縁取りを適用したサンプルです。
Photoshopで文字を白抜きする
袋文字の枠(縁取り)部分だけを残し、文字部分を消す方法です。
文字の選択範囲から新規レイヤーに「編集」→「境界線を描く」で縁取りを作れば、それで既に白抜き文字ですが、ここではレイヤースタイルで縁取りした文字を消して白抜きする操作を解説します。
操作といっても、いたって簡単。文字レイヤーを選択して「塗り」を「0」にするだけです。
「編集」→「境界線を描く」で作った縁取りとの違いは、「文字は透明になっただけで存在している」ということ。この透明文字をレイヤースタイルでバベル加工すれば透明な立体文字ができあがるわけです。
フラットな切り抜き文字を作るだけなら、どの方法でも同じですが、更に凝った加工を施すなら、目指すデザインに合った工程で文字の中を抜きましょう。
Photoshopで簡単に縁取り文字や白抜き文字を加工する
最後に、このページで解説した文字の縁取り・二重縁取り・白抜きなどの基本に簡単な操作を幾つか組み合わせてできる立体加工のデザイン見本を載せておきます。
上は「編集」→「境界線を描く」で文字・縁取り1・縁取り2をレイヤー分けしてそれぞれ「バベルとエンボス」加工したもの。
下はレイヤースタイルでグラデーションの縁取りを作り、白抜きの透明度を50%にして描画モードをオーバレイにして背景を映り込ませたもの。
レイヤースタイルや描画モードを色々試して試行錯誤しながらデザインしてみて下さい。