Excel(エクセル)で「セルの分割」「セルの結合」
エクセルでセルの分割と結合を行う操作です。ここでは、表組みでレイアウトを整えるために行う分割・結合の方法、セル内の入力値を複数のセルに分割表示する方法、セルの結合を行わずにセル範囲をまたいで入力値を表示させる方法などを解説していきます。
エクセルでセルを分割する表組み
エクセルで表を作成する時、「セルの分割」でつまずく人が多いと思います。なぜなら、エクセルではセル自体を分割することはできない仕様になっているからです。とは言っても、集計機能を活用した表はエクセルでなければ作れません。そこで、セルを分割するのではなく、セルの結合で分割したのと同じ外観に整える方法を採ります。
例として、以下のように午前・午後・各担当者名でセルを4分割してみます。
セル内の文字列を分割する
まず、セル内に入力されている文字列を「区切り位置指定ウィザード」で分割しましょう。
分割するセルを選択して、「データ」タブ「データツール」グループの「区切り位置」ボタンをクリックします。
「区切り位置指定ウィザード」の最初のページが開いたら、「コンマやタブなどの区切り文字によってフィールドごとに区切られたデータ」がオンになっていることを確認して、「次へ」。
「区切り位置指定ウィザード」の2番目のページではデータに使われている区切り文字を指定します。この例ではスペースと中点を区切り文字にしているので、「スペース」と「その他」にチェックを入れて、「その他」の右横のボックスに中点を入力します。「次へ」。
「区切り位置指定ウィザード」の最後のページでは「列のデータ形式」を指定します。大抵はデフォルトの「G/標準」のままでOK。「データのプレビュー」を確認したらEnterを押して「完了」です。
セル内の文字列が区切り文字を除いて右方向の各セルへ分割されました。
他にも同じように分割したいセルがあれば、上記の操作を繰り返します。区切り文字が同じなら、2番目のウィザードで入力する必要はありません。3回Enterを押せば完了します。
セルを結合し、行・列を増やす
表の列を一つ増やし、分割する行以外の行のセルを結合させます。
「担当者」のB列のセルと、その隣のC列のセルをドラッグで選択し、「ホーム」タブの「配置」グループにある「セルを結合して中央揃え」をクリックします。この例では、分割する行以外の行でこの操作を実行します。
分割するセルがある行の一つ下の行のセルをどれか選択します。複数ある場合はCtrlキーを押しながら選択し、「ホーム」タブ「セル」グループ「挿入」から「シートの行を挿入」をクリックします。
分割するセルのある行の下に、行が追加されました。
分割するセルがある行の「曜日」のセルと、増やした行のセルを「セルを結合して中央揃え」で結合しておきます。
セルを結合せず、セル範囲をまたいで入力値を表示させる
エクセルでは「セルの結合」はあまり歓迎されません。表組みを複雑にすると、肝心の表計算機能がうまく働かないことがあるからです。
そのため、セルを結合させずにセル範囲の中央に入力値を表示させて、「セルの結合」を行ったと同じ外観に見せかける書式が用意されています。
前章と同じく、「担当者」のB列のセルと、その隣のC列のセルをドラッグで選択したら、右クリックで「セルの書式設定」を開き、「配置」タブに切り替えて「横位置」を「選択範囲内で中央」に設定します。
書式で表示を変えているだけなので、見かけはセルを結合したのと同じです。
この書式は列方向にのみ設定できます。行方向には設定できません。
分割された文字列のセルをドラッグで移動
区切り文字で分割した文字列のセルを選択し、枠線にポイントしてマウスポインタが十字の形になったところでドラッグし、増やした行のセルに移動させます。
所定の位置に分割した文字列のセルをすべて移動させました。
列幅を適宜調整します。この例ではB列とC列を選択し、C列の右端にポイントしてサイズ調整し、2つの列の幅を均等にしました。
罫線や背景色で書式を整えて完了です。