Excel(エクセル)の波線図形を利用して棒グラフを省略する
数値差の大きい棒グラフで、波線を使って棒の長さを省略する方法です。Excelの波線図形を上手に利用しましょう。
目盛りを省略する棒グラフの作り方
上図の売上データの内、3号店だけが突出しています。
これでグラフを作るとこんな↓風で、3号店以外の店の比較が分かりづらいですね。
そこで、数値の幅を省略してグラフの高低差を縮め、見やすく修正するわけです。
省略する数値の幅を決めて最高値のデータから引く
最初にやることは、省略する数値の幅を決めること。この例では「2000」とします。
元データの数値の列をオートフィルコピーして、最高値(この場合は3号店の4200)から2000を引いて「2200」に修正します。
店舗の列と2200に修正した列をContrlキーを押しながら範囲選択して、
縦棒グラフを作成します。
(「挿入」⇒「グラフ」⇒「2-D縦棒:集合縦棒」を選び、「グラフツール:デザイン」⇒「グラフスタイル」⇒「スタイル4」を適用、グラフタイトルとデータラベルは非表示、軸を表示)
既に元データでグラフを作成していた場合は、グラフを選択し、修正前の列の四辺のどれかにポイントしてカーソルの形が矢印の付いた十字型になったらドラッグして隣の列へデータ範囲を移動させます。
上位二つの目盛りを本来の数値に修正
一番上の目盛りは「2500」、次は「2000」になっていますね?
この二つを元データと対応するように「4500」「4000」に直しましょう。
Y軸(数値軸)を選択して、右クリック。「軸の書式設定」作業ウィンドウを開きます。
「軸のオプション」の棒グラフ型アイコンをクリック、「表示形式」の「カテゴリ」で「ユーザー設定」を選択、「表示形式コード」のテキストボックスに[=2500]"4500";[=2000]"4000";G/標準と入力して「追加」をクリックします。
[=2500]"4500";[=2000]"4000";G/標準 とは
[2500という数値の時には]"4500と表示する";[2000という数値の時には]"4000と表示する";G/標準というExcelのデフォルト表示形式で表示する という指定のコードです。
一番上(2500)と次(2000)が本来の数値(4500、4000)に修正されました。
グラフに波線の省略図形を挿入する
波型の省略図形は白にしたいので、グラフエリアのグラデーション色の濃度を少し上げました。中央の分岐点を濃いグレーにしただけです。
「挿入」タブの「図」グループにある「図形▼」のメニューから「星とリボン」の「波線」を選んでグラフの中に描画します。
適当な大きさ↓に描画しましょう。
最初はブルーになっているので、塗りつぶしの色を白に変え、枠線を無しにします。
この図形をContrlキーとShiftキーを押しながら、右へスライドさせてコピーします。二つの図形がピッタリ隙間なく繋がるように配置して下さい。
Contrlキーを押しながら図形を二つとも選択し、再度ContrlキーとShiftキーを押しながら、右へスライドさせてコピーします。
「ホーム」タブの右端リボンにある「検索と選択▼」からドロップダウンさせたメニューの「オブジェクトの選択」をクリックして有効にし、4図形全てを囲むようにドラッグして選択します。(Contrlキーを押しながら1つずつ選択していっても同じです)
上記と同様にContrlキーとShiftキーを押しながら、右へスライドさせてコピー。更にもう一度右へコピーします。
こんな感じで、横一列に並ぶようにコピーしていけばいいわけです。数が多すぎたりしたら、端っこのをDeleteキーで削除して調整して下さい。全て選択したまま、画像のバランスを見ながら縮小してもいいかもしれません。
とりあえず、グループ化しておきましょう。
ついでですが、目盛線を少し目立たせるために線色を白にして下へ距離1pt・ぼかし2~3ptの影を付けました。
これで完成ですね。