TRUNC関数の使い方|数値や日付の切り捨て

Excel(エクセル)TRUNC関数の使い方|数値や日付の切り捨て

指定した桁数で切り捨てを行う関数の一つ、TRUNC関数について図解します。数値を切り捨てるTRUNC関数の基本的な使い方、日付を引数にしたTRUNC関数の使い方などを詳細に解説していきます。

使用関数:TRUNC

TRUNC関数とは?

TRUNCは「切り捨て」を意味するTruncate(トランケイト)の略で、トランクまたはトランケイトと読みます。TRUNC関数は桁数を指定して数値の切り捨てを実行します。

ROUNDDOWN関数、INT関数とTRUNC関数の違い

TRUNC関数と同じ端数を切り捨てる関数にはROUNDDOWNINTがあります。

TRUNC関数とROUNDDOWN関数の違いは引数「桁数」が必須か任意かという点です。TRUNC関数は桁数を省略することができるので、ROUNDDOWNよりも計算式をコンパクトにできます。ROUNDDOWNを使うのは指定する「桁数」の位置がポイントとなる場面で、千円単位で切り捨てたい、100円未満を切り捨てたいといった時に本領を発揮します。

ROUNDDOWN関数の使い方はこちらで詳しく解説しています

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INT関数の使い方はこちらで詳しく解説しています

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TRUNC関数の基本的な使い方

「1234.5678」という数値をTRUNC関数を使って「千の位」~「一の位」「小数第一位」~「小数第三位」でそれぞれ切り捨ててみましょう。
TRUNC関数で切り捨てを行う表

結果の最初のセルを選択して、「数式」タブ「関数ライブラリ」→「数学/三角」からTRUNCをクリックします。
「数式」タブ「関数ライブラリ」→「数学/三角」→TRUNC

引数は「数値(必須)」と「桁数(任意)」です。書式の構成は以下の通りです。
TRUNC関数の書式の構成

第一引数「数値」

「千の位」の結果が入るセルを選択し、TRUNC関数の引数ダイアログボックスを開いて「数値」に「1234.5678」のセルを指定します。この例ではF4キーを一度押して絶対参照にしておきます。
TRUNC関数の引数「数値」を指定

第二引数「桁数」

第2引数の「桁数」の指定方法にはルールがあります。

小数点以下を切り捨てるなら「一の位」を指定するので「0」、小数第一位は「1」、小数第二位は「2」と指定します。「十の位」は「-1」、「百の位」は「-2」です。省略した場合は0を指定したと見なされます。
TRUNC関数の第2引数「桁数」の指定ルール

上記のダイアログの続きで、「桁数」に「千の位」の指定ルール「-3」の入ったセルを指定します。
TRUNC関数の引数「桁数」を指定

他の位の結果セルにも数式をオートフィルコピーして完了です。それぞれの位に対応したTRUNC関数での切り捨ての結果が返りました。
それぞれの位に対応したTRUNC関数の切り捨ての結果

TRUNC関数で日付・時刻を切り捨てる

日付や時刻の値をTRUNC関数の引数に指定すると、「桁数」のルールに応じてシリアル値が切り捨てになります。

以下は「2022/8/11(シリアル値:44784)」という日付をTRUNC関数で桁数ごとに切り捨てを実行した表です。
日付をTRUNC関数で桁数ごとに切り捨てを実行した表
時刻の付かない日付だけのシリアル値は整数と見なされ、0以上の桁数を指定した場合には元の日付がそのまま返ります。-1、-2~の桁数を指定すると、十の位、百の位で切り捨てになります。

時刻のシリアル値は1未満の小数なので0以下(-1、-2~)の桁数を指定すると0:00が返ります。
時刻をTRUNC関数で桁数ごとに切り捨てを実行した表

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