REPT関数の使い方|繰り返し文字で簡易な絵グラフ作成

REPT関数の使い方|繰り返し文字で簡易な絵グラフ作成

ExcelのREPTは同じ文字・記号を指定した数だけ繰り返す関数です。ここではREPT関数の使い方について、できるだけ分かりやすく図解します。

使用関数:REPT

REPT(リピート)関数とは?

REPTは「繰り返す」という意味の英語repeat(リピート)の略で、REPT関数は指定した文字を指定した回数だけ繰り返し表示させる機能を持ちます。

REPT関数を応用した簡易グラフ
REPT関数の機能を応用して、上図のような簡易グラフや絵グラフなどを作成できます。

REPT関数で簡易グラフの作成

支店別の売上金額を元にREPT関数で即席のグラフを作ってみましょう。
REPT関数でグラフを作る表

グラフを表示するセルを選択して、「数式」タブ→「関数ライブラリ」→「文字列操作」からREPTをクリックします。
「数式」タブ→「関数ライブラリ」→「文字列操作」→REPT

REPT関数の書式の構成はこうなります。
REPT関数の書式の構成

第一引数「文字列」

グラフを形成する文字を指定します。文字や記号で適当と思われるものを選んで入力します。

この例では角括弧の閉じる方を使うことにして、“]”と入力しました。
REPT関数の引数「文字列」を指定

第二引数「繰り返し回数」

「文字列」に指定した文字を表示させる回数を指定します。数値、セル参照、または数値を戻り値とする数式を入力します。

  • 繰り返し回数に0を指定すると空白文字が返されます
  • 繰り返し回数に小数を指定すると小数点以下は切り捨てになり、整数で計算されます
  • 繰り返される上限は32,767文字までで、これ以上を指定すると#VALUE!エラーが返されます

この例では売上の最初のセルをクリックで指定し、現実的な数値にするために「/100000」と付け加えます。
REPT関数の引数「繰り返し回数」を指定

数式を下までオートフィルコピーして完了です。売上を元にした簡易グラフが作成できました。フォントやフォントサイズでグラフの見栄えを調整しています。
REPT関数で簡易グラフが作成できた

数式 =REPT(“]”,B2/100000)

REPT関数で10段階評価の絵グラフを作成

デザートの試作品の一覧表で、10段階評価の絵グラフを表示させたいと思います。
REPT関数で10段階評価の絵グラフを作る表

「点数」に応じた特定の文字をREPT関数で表示させる引数の指定は以下の通りです。引数「繰り返し回数」には点数÷10を指定しています。
REPT関数で点数に応じた★を表示させる引数の指定

評価の絵グラフの★がREPT関数で表示されました。このままでもいいんですが、10段階評価であることを明示するために残りを☆で埋めます。

残りの☆を表示させる2つ目のREPT関数の引数「繰り返し回数」は10-E2/10になりそうですが、一つ問題があります。72点を10で割ると7.2、これを10から引くと2.8、REPT関数は小数点以下は無視されるので表示される☆は2つになってしまいます。
2つ目のREPT関数の数式と結果

ROUNDDOWNやTRUNCよりもシンプルに小数点以下を切り捨てできるINT関数で端数を処理し、「繰り返し回数」が3になるようにしました。
REPT関数の繰り返し回数にINT関数をネスト

小数点以下を切り捨てするINT関数の使い方は以下の記事で解説しています。

INT関数の使い方|小数点以下を切り捨て整数を返す
INT関数は小数点以下をスパッと切り捨てて整数に丸めます。INT関数と整数の意味、ROUNDDOWN関数・TRUNC関数との違い、INT関数の使い方の注意点を詳しく図解しています。また、消費税込価格を例に、INT関数の計算の仕方も解説してい...

10段階評価の絵グラフが以下のように表示されました。
REPT関数で10段階評価の絵グラフが実装された

数式 =REPT(“★”,E2/10)&REPT(“☆”,10-INT(E2/10))

LEN・LEFT関数とREPT関数でパスワードを伏せ字にする

以下のパスワードの4文字目以降を伏せ字にする操作です。LEN関数。LEFT関数と組み合わせます。
LEN・LEFT関数とREPT関数で伏せ字にするパスワード

まず、LEFT関数で左端から3文字を取り出します。
LEFT関数で左端から3文字を抽出

LEFT関数の数式の後に結合演算子&を入力、続けてREPT関数を入力します。引数「文字列」には伏せ字に使う文字(ここではアスタリスク)を指定、「繰り返し回数」にはLEN関数でパスワードの長さを取得し、そこから3を引き算した数値を指定します。
REPT関数にLEN関数をネストして伏せ字にする数値を指定

LEN・LEFT・REPT関数でパスワードが伏せ字になりました。
LEN・LEFT・REPT関数でパスワードが伏せ字になった

数式 =LEFT(A2,3)&REPT(“*”,LEN(A2)-3)

REPT関数のグラフで使いやすい記号・マーク・絵文字の一覧

※Google日本語入力で変換しています

記号・マーク・絵文字 入力テキスト 記号・マーク・絵文字 入力テキスト 記号・マーク・絵文字 入力テキスト
★☆ ほし ♥♡ はーと ♦♢ だいや
♠♤ すぺーど ♣♧ くらぶ ✙✜ くろす
☀🌞 たいよう 🌙 つき ☁⛅ くも
☂🌧 あめ かみなり ❄☃ ゆき
🌸 さくら 🌹 ばら 🌻 ひまわり
🍎 りんご 🍇 ぶどう 🍊 みかん
🐻 くま 🐵 さる 🐼 ぱんだ
🐶 いぬ 😺 ねこ 🐰 うさぎ
🚗 くるま 🚲 じてんしゃ ひこうき
REPT関数の使い方 まとめ
  • REPTは同じ文字・記号を指定した数だけ繰り返す関数です
  • REPT関数の特性を応用して簡易グラフ、絵グラフが作成できます
  • REPT関数の引数「繰り返し回数」に0を指定すると空白文字が返されます
  • REPT関数の引数「繰り返し回数」に小数を指定すると小数点以下は切り捨てになります
  • 繰り返される上限32,767文字以上を指定すると#VALUE!エラーが返されます
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