DSTDEVP関数の使い方|条件を指定して標準偏差を求める

Excel(エクセル)DSTDEVP関数の使い方

Excel(エクセル)DSTDEVP関数の使い方|条件を指定して標準偏差を求める

使用関数:DSTDEVP

標準偏差については以下の記事で詳しく解説しています

503 Error - Service Temporarily Unavailable

DSTDEVP関数とは?

DSTDEVP(ディー・スタンダード ディビエーション・ピー)関数はデータベースで条件を指定して標準偏差を求めるエクセルの関数です。母集団(全データ)すべてを対象に標準偏差を計算します。この標準偏差をExcelでは「標本標準偏差」と呼びます。

DSTDEVP関数は

  • 作成した条件表を満たすレコード(行)をデータベースから検索します
  • 検索したレコード内のデータの中で、指定したフィールド(列)にある数値データから標準偏差を求めます

DSTDEVP関数の冒頭のDはデータベース(Database)の頭文字で、STDEVは標準偏差を意味するスタンダード ディビエーション(Standard Deviation)の略、末尾のPは母集団を意味するポピュレーション(Population)の頭文字です。Excel(エクセル)の関数で名前の冒頭に「D」が付くものは「データベース関数」に属し、データベースで使用することを前提とした機能を持っています。

データベースとはExcelの原則(データを項目別に列見出しで分類し、1行1データにまとめる)に沿って作成されているデータ表のことです。

データベースについて、データベースの作り方などを初心者にも分かりやすく解説しています。

データベース・表
「データベース」は情報の保管庫。Excelの「表」は「データベース」として作成し、集計・分析機能を最大限に活用させます。理想的なデータベース表の作り方・利用法・編集管理などの記事一覧です。

DSTDEVP関数で標準偏差を計算する

実力テストの成績表で男性だけの国語の点数を抽出してDSTDEVP関数による標準偏差を求めてみたいと思います。
DSTDEVP関数で標準偏差を求める成績表

データベース関数は「関数ライブラリ」に載っていないので、引数のダイアログを開く時は「関数の挿入」ボタンをクリックします。
関数の挿入ボタン
関数の挿入」が開いたら「関数の分類」ボックスの▼を押して下へスクロールし、「データベース」をクリックします。
関数の挿入ダイアログで関数の分類をデータベースにする
関数名」の一覧が「データベース」配下のものに切り替わるので、「DSTDEVP」を選択し、「OK」。
関数の挿入ダイアログ→データベース→DSTDEVP
DSTDEVP関数の引数ダイアログが開きます。

DSTDEVP関数の書式

データベース関数の引数は一律に「データベース」「フィールド」「条件」の3つです。
書式の構成はこうなります。
DSTDEVP関数の書式の構成

第一引数「データベース」

この引数には列見出しも含めて表を指定します。
DSTDEVP関数の引数「データベース」に列見出しも含めて表を指定

第二引数「フィールド」

「フィールド」は表の列見出しのことです。集計するデータ範囲ではなく、集計する列の見出しのセルをクリックで指定するか、または列の番号(左から何番目にあるか)を指定します。
ここでは「国語」をクリックで指定。列の番号「6」を入力しても同じ結果が得られます。
DSTDEVP関数の引数「フィールド」に列見出しを指定

第三引数「条件」

「条件」は値の検索条件です。これは別に「条件表」を作って指定します。
ここでは列見出しの一つ「性別」の「男」をキーにして条件を指定します。必ず、条件表にも列見出しと同じ項目名を付けておき、項目名と条件を全て選択して指定します。
DSTDEVP関数の条件の表を作成して引数「条件」に指定

DSTDEVP関数で「国語」列の「男」に合致する数値データから標準偏差が求められました。
DSTDEVP関数で列の数値データから標準偏差が求められた

DSTDEVP関数に複数条件を指定する方法

DSTDEVP関数の「条件」に複数の条件を指定することもできます。

例えば、AND条件で「数学が70点以上の女性の英語の標準偏差」を求めるなら、「数学:>=70」「性別:女」を横並べにした条件表を作って指定します。
DSTDEVP関数に複数条件を指定

「数学が70点以上、または英語が70点以上」のような別フィールドのOR条件を指定する場合は縦並べにして一つ横にずらします。「国語が70点か80点」のような同一フィールドのOR条件は縦並べにします。
DSTDEVP関数にOR条件を指定する方法

標準偏差を求めるエクセル関数の種類

エクセルには標準偏差を計算するための関数が数種類あります。その一覧をまとめました。

関数名ライブラリ標準偏差の種類仕様
STDEV.S統計不偏標準偏差抜き出した標本の数値を対象に母集団の標準偏差を推定する
STDEV.P統計標本標準偏差母集団の数値を対象に標準偏差を求める
STDEVA統計不偏標準偏差抜き出した標本のデータを対象に母集団の標準偏差を推定する
STDEVPA統計標本標準偏差母集団のデータを対象に標準偏差を求める
DSTDEVデータベース不偏標準偏差条件を満たすデータから不偏標準偏差を求める
DSTDEVPデータベース標本標準偏差条件を満たすデータから標本標準偏差を求める
DSTDEVP関数のまとめ

DSTDEVPはデータベースで条件を指定して(標本)標準偏差を求める関数です。母集団(全データ)全体を範囲とします。DSTDEVPはデータベース関数で、条件表を別に作成して引数「条件」に指定します。複数の条件を指定することもできます。

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